世界の底流  
「エイズを過去のものにせよ」
2005年4月1日


 去る2月21〜22日、ロンドンで、英国の「ストップ・エイズ・キャンペーン」と米国の「ヘルスGAP」が呼びかけて、G7国とケニア、南アフリカのエイズ活動家の代表が集まって、「エイズを過去のものにせよ(Make AIDS History)」という国際キャンペーンを開始することに合意した。
 これは、来る7月6〜8日にスコットランドで開かれるG8サミットに向けて、途上国のエイズ問題を最も重要な課題にするよう圧力をかけていく。
 これまで、2000年に向けて、G7サミットに対して、「貧しい国の債務を帳消しにする(ジュビリー2000)国際キャンペーンがあった。立ち上がりこそ遅れているが、今度の「エイズを過去のものにせよ」はそれに匹敵する位の規模のものになるだろう。

 G7政府に対する要求は以下のものである。

(1) エイズ対策のファンドを2005年までに、WHOの3X5プログラム20億ドルを含むエイズのケア、治療、予防のために必要とされた年間120億ドルを、2007年までに、199億ドルに増やすことと、G7はその正当なシェアを拠出すること。

(2) 2005年までに年間23億ドルを必要としていた「エイズ・結核・マラリア対策のグローバル基金」に対して、フルに支払うことと、これを2006年には、34億ドルに増大させること。

(3) 2005年中に300万人(3X5)の治療を行なうこと、また2008年までにすべてのHIV感染者の治療を実現させること。

(4) 貧しい国のIMF・世銀に対する債務を100%帳消しにすること。

(5) 途上国のHIV治療に必要なヘルスケアワーカーの給料とトレーニングのための新しい投資を行なうこと。