DebtNet通信 (vol.5 #34)  
「英国は世銀の融資条件に抗議してIDA資金拠出をストップ」
2006年10月2日

 英国政府は、世銀の次のIDA拠出金5,000万ポンドをストップすることになった。
 その理由は、世銀が融資条件の改革を行う努力をしていないことにある。
 Hilary Benn開発援助相は、世銀が民営化や貿易の自由化などの経済政策を融資の条件にしていることは「正しくない」と述べた。
 Benn開発相は、『BBCラジオ4』のインタービュに対して、世銀が途上国の「オーナーシップ」を保証するというコミットメントを十分に施行していない、と非難した。
 昨年世銀は、新しい一連の原則を公約したが、このオーナーシップは優先順位に入っていた。今回の拠出金の停止は、世銀の公約違反に対するものである。
 EURODADの調査によると、途上国20カ国の中で、世銀の融資に当たって民営化の条件を受け入れさせられた国は15カ国に上っている。しかも世銀の言うことは反対に2001年以来、この条件を強いられた国の数は増えている。
 この英国の例に従う国はいまのところない。