DebtNet通信 (vol.5 #28)  
「ナイジェリアはロンドン・クラブに21億5,000万ドルの債務」
2006年7月30日

 ナイジェリアの債務帳消し問題は、ナイジェリアが2国間債務を扱うパリ・クラブに対して、121億2,000万ドルを前倒し返済したことによって、悪評さくさくのところへ持ってきて、今度は、民間銀行の債務を扱うロンドン・クラブに対して21億5,000万ドルの債務を負っていることがわかった。
 オバサンジョ大統領は、ロンドン・クラブは民間銀行の債務で、国際債権市場において取引されているため、公的債務のパリ・クラブとは異なったアプローチが必要だとして、有名なコンサルタントと契約した。
 これに対して、ナイジェリアのジュビリーNGOのUgolor ANEEJ代表は、ロンドン・クラブの債務を返済することを批判した。「すでに国内債務が1.5兆ナイジェリア・ドル(119億ドル)に上っているのに、これ以上、外貨を使うわけにはいかないではないか?むしろ、国内債務を優先して支払ったほうが、国内経済の成長に貢献するだろう。それは、雇用を増やし、貧困を削減するというミレニアム開発ゴールの達成に役立つ」と述べた。
 Ugolor代表によれば、オバサンジョ大統領は、かつて、ナイジェリアの対外債務を「その契約は疑わしく、Odiousである」と非難していたが、今日ではそれを忘れてしまっている」という。