DebtNet通信 (vol.5 #27)  
「リベリアの新大統領はODAを拒否し、債務帳消しを要求」
2006年7月30日

 7月19日、民主的な選挙で選出されたリベリアのジョンソン・サーリーフ大統領は、首都モンロビアで開かれた2日間のラウンド・テーブルにおいて、援助国に対して、「ODAは要らない。むしろ国家再建の知恵を教えてほしい」と述べた。
 そして債権国に対して、「リベリアは35億ドルに上る債務を抱えている。これは到底返済不可能である。帳消しにしてほしい」と要求した。
 リベリアの債務総額は同国のGDPの800%に上り、年間輸出総額比では3,000%に上る。
 このラウンド・テーブルには、援助国、IMF、世銀、アフリカ開発銀行などのドナーが集まり、新政権が破壊された経済とインフラを再建し、腐敗した国家機構を浄化することを、評価することにあった。IMFのTharkur駐在員によれあ、リベリア政府がいかに「アカウンタビリティと透明性を確保するかを検証する」ものであった。
 Mclintosh経済計画相は、「援助国は、2004年2月以来、リベリアに対して、11億ドルの援助を公約してきたが、当時は、移行政権時代であり、その援助金を執行する能力に欠けていた。援助金の額は予想を超えるもので、農業やインフラ部門のように、援助金額は多すぎ、あるいはまったく使われなかった」と述べた。
 援助金の大部分は、緊急救済プログラムやガバナンス、あるいは2005年9〜10月の選挙費用に支出された。
 Doss国連特別担当官は「リベリアのGDPの90%は14年間にわたる内戦で失われた。その再建は少なくとも10年はかかる。しかし、リベリアの再建は、他の紛争後の国にとってインスピレーションになるだろう」と述べた。