5日朝、米国のジュビリーから、6日からはじまるインドネシアのジャカルタで開かれる「津波災害救済についての関係国の首脳会議に対して、債務帳消し」を呼びかけがあった。
これは、インドネシアのINFIDなどからの債務帳消しの要求に応えたものであった。
ジャカルタ・サミットでは、英国、ドイツ政府などが提案した「債務モラトリアム」が採択される見通しである。しかし、この提案は、パリ・クラブ、つまり先進国の2国間の債務問題に限られている。
そこで、米国のジュビリーは、英国・ドイツ提案を超えたもの、つまり、IMF、世銀、アジア開銀など多国間債務を含め、さらに単なるモラトリアム(返済の一時的停止)ではなく、帳消しをすることを要求している。
「これらの国は、人類史上、最悪と言われる災害に襲われただけでなく、その債務の多くは、不法で、汚い、非正統的なものであるから」と言っている。
インドネシアのINFIDの事務局長であるBinny Bichoriは「債務のモラトリアムは、一定の期間債務返済を猶予されるが、将来には返済しなければならない。これは単に、次の世代に債務の重荷を引き継がせるだけのことだ。債務問題の解決は緊急の問題である。これを一日のばすことは、アチェやスマトラ北部ではより多くの生命が奪われることだ。今週末までに、ジャカルタ・サミットでは合意すべきである」と述べた。
被災国の債務総額
国名 |
多国間債務 |
2国間債務 |
インドネシア |
289億4,871万ドル |
324億4,382万ドル |
インド |
292億2,646万ドル |
171億4,729万ドル |
スリランカ |
43億6,018万ドル |
40億9,531万ドル |
タイ |
27億4,301万ドル |
86億6,008万ドル |
マレーシア |
10億6,521万ドル |
25億3,535万ドル |
ミャンマー |
10億8,747万ドル |
35億3,450万ドル |
ソマリア |
6億9,650万ドル |
5億1,606万ドル |
モルジブ |
1億 619万ドル |
662万ドル |
フィリピン |
79億2,494万ドル |
122億8,365万ドル |
合計 |
761億5,867万ドル |
812億2,268万ドル |
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(OECD、IMF・世銀の統計より) |
P.S.
フィリピンのFDCのLidy Nacpilは「フィリピンは今回の津波の災害は免れたが、昨年11月から12月にかけて、スーパー台風に見舞われ、1,000人以上の死者と10,000ヘクタールの農地が被害を受けた」と述べ、債務帳消しを要求している。
G7蔵相会議は2005年2月4〜5日、ロンドンで開催される。 |