DebtNet通信 (vol.1 #43)  
IMF・世銀年次総会に向けて
2001年8月30日


IMF・世銀総会に向けて

1) 英国のJubilee Debt Campaign(JDC)とWorld Development Movement(WDM)
は、9月29〜30日、ワシントンで開かれるIMF・世銀合同年次総会に向けて、英国全土で「ワシントン・オルタナティブ」と呼ぶ行動を呼びかけている。

IMF・世銀に対して;HIPCsイニシアティブによる債務救済は、あまりにも遅く、あまりにも少なく、その対象国は限られている。そしてこれに付随しているPRSPについて憂慮している。

米国では、ワシントンばかりでなく、全土的にイベント、集会、デモ、ティーチ・インが企画されている。ジェノバではDrop the DebtがIMF・世銀の債務の100%帳消しを要求したが、G7の側には、全く何の反応も見られなかった。今回のIMF・世銀総会で、身のある前進を要求する。

ブラウン蔵相に対して;IMF・世銀のHIPCs債務の100%帳消しを要求して、
「You can’t wash your hands of the debt」(聖書にあるピラトに対する言葉)というメッセージを送る。

イベントや集会では、白い服を着て、顔や手を白く塗り、白い水泳帽をかぶる。

紙の洗濯機の中に大きな小切手を入れる

「ワシントン・パイ」と呼ぶケーキ、ジャムとジェリーを間に挟んだものを売る。

すでにダーハム、ブライトンで企画され、ロンドンでは世銀のオフィス前で行う。

ブラウン蔵相、ショート開発相の選挙区でのイベントも企画されている2人に手紙を書く

2) 世銀がHIPCsにコモロを追加

コモロはインド洋に浮かぶ小さな島国である。世銀は、コモロの「債務の持続可能性分析(DSA)」を行い、HIPCsのカテゴリーに入れるべきであるという結論を下した。

コモロの2000年末の債務と輸出比は150%を超えており、債務と貿易収支のバランスを中長期的に見て、2020年まで債務は非持続可能となる。したがって、コモロは債務救済をしなければ、持続可能な債務にはならない、というのが世銀の結論であった。

一方、キルギス、アルメニア、ナイジェリアなどの債務状況はコモロより悪いのみなぜHIPCsからはずされているのかという疑問がある。これは、キルギス、アルメニアは10億ドル、ナイジェリアは60億ドルという帳消し額が巨額となる、という理由から来ている。世銀のHIPCsケテゴリーじは非常に恣意的である。