DebtNet通信 (vol.1 #24)  
エイズ関連のニュース
2001年5月3日


1)Global Aids Alliance(GAA)よりの呼びかけ
4月25日、GAAは、ブッシュ大統領に対して、重債務最貧国がHIV/AIDSと闘うために、IMF・世銀の債務を100%帳消しにするというイニシアティブを発揮するよう要請した文書を、GAA代表のPaul Zeitz博士が送ったことを発表した。

GAAは、第107回議会に提出されたBarbara LeeとMaxine Waters両下院議員の「HIV/AIDS対策のための債務帳消し2001法案」を熱烈に支持する。ブッシュ大統領も、レトリックだけでなく、アフリカのエイズ危機に対して大胆な行動にでることを希望する。

GAAは、ブッシュ大統領に対して、(1)今年度、アフリカのエイズ対策として、25億ドルの追加の緊急予算の支出を要請する。(2)最も安い価格で、エイズ治療薬を供給するグローバルな調達システムに出資するよう要請する。(3)アフリカがその資金をエイズ対策に充てるために、IMF・世銀が多国間債務を帳消しするよう、米国がその投票権を行使することを要請する。

2)アナン国連事務総長がアフリカのエイズ対策に年間100億ドルの拠出を要請
アナン国連事務総長は、フィラデルフィアにおいて開かれたCouncil on Foundationsの会議に出席し、6,000人の財団代表に対して、「世界には、もはや健康の聖域はない。感染については、国内と国外を隔離することは出来ないとして、豊かな国がアフリカのエイズ対策のために、毎年100億ドルの資金を拠出するよう呼びかけた。アフリカでは、昨年1年間に、500万人が感染し、300万人が死亡した。このことは、フィラデルフィアのサイズの都市が2つ、1年間に消えたことになる。アフリカの少女は、少年の6倍ものエイズ感染率であることは、恥ずべきことである。

3)アナン事務総長がOAU首脳会議でエイズ対策の資金を要請
4月26日、ナイジェリアのアブジャにおいて、アフリカ統一機構(OAU)の首脳会議が開かれた。アナン国連事務総長は、アフリカの首脳に対して、(1)エイズの属性治療薬の自主製造の推進、(2)現在、途上国全体で年間エイズ対策として、わずかに10億ドルが支出されている。これでは到底足りない。アフリカのエイズ対策として、70〜100億ドルの基金の創設、を訴えた。(2)の基金は、多分世銀のエイズ信託基金を修正したものだと、理解された。

4)ドイツ政府がエイズ対策支援を決定
4月27日、ドイツのFischer外相は、連邦議会において、「エイズがアフリカにおいて、破壊的な影響を及ぼしており、その対策は最大の優先課題である」として、ドイツは、アナン国連事務総長のエイズ基金提案を支持すると述べた。

5)世銀がカリブ海地域にエイズ融資
瀬賃は、4月26日、カリブ海諸国に対して、エイズ対策のために、1億5,000万ドルの拠出を行うと発表した。この地域はサハラ以南のアフリカについで感染率が高い。成人人口の2%がHIVに感染している。国連の統計では、この地域では、HIVまたはAIDSの感染者の数は500,000人という。