原子力規制委員会は再稼働推進委員会・被曝強要委員会!
その261 2024年3月28日
志賀原発の変圧器トラブルが教える原発の脆弱性
〜電気と水を欠かせない原子力発電所〜
 能登半島地震が耐震対策も避難対策もあまりに脆弱であることを教えた。
一方、原子力発電所は水ばかりか電気をも食べ続けないと大量の放射性物質を吐き出してしまう恐ろしい装置であることも私たちに伝えている。
【林官房長官記者会見】林官房長官は1月1日午後、石川県能登地方を震源とする地震後2回目の緊急記者会見で、北陸電力の志賀原子力発電所で変圧器に火災が発生し、消火済みと明らかにした。
【変圧器に何が起こったか?】北陸電力は、変圧器から油漏れ、噴霧消火設備の起動、変圧器の損傷、光と熱を発するアーク放電、…と曖昧な発表を繰り返してきた。
【令和6年度能登半島地震による変圧器故障に係る状況報告】  原子力規制委員会が3月27日に技術情報検討会で標記報告を公開した。変圧器トラブルで、志賀原発の外部電源5回線のうち2回線が使用できなくなった、今回の地震による揺れが設計で想定していたものを超過していたか否かを含め北陸電力において現在調査中、とまだまだ曖昧な報告。「外部電源系による電力供給には期待せず、非常用ディーゼル発電機等から電力の供給を行う設計」、発電所内にある変圧器は耐震Cクラス、と補足。更に以下を事業者に要求していると説明:外部電源系は少なくとも2回線は独立、3回線以上の電線?を発電所へ接続、2回線が喪失しても複数の発電用原子炉施設が同時に外部鵜電源喪失に至らないように設計。
【変圧器情報】原子力エネルギー協議会(ATENA)が、変圧器は主に本体タンク、コンサベータ、冷却器及び放圧管で構成と説明。
【外部電源喪失事例】
原子力発電所において地震によって外部電源の一部または全てが喪失した事例(ATENA)。
泊、女川、東通、柏崎刈羽、福島第一、福島第二、浜岡、志賀、東海第二、大間
余りの多さに驚く。特に2007年の中越沖地震時の柏崎刈羽原発の火災を思い出す。【電気と水を欠かせない原子力発電とプール】
タービン回して電気を得る為に核分裂を起こす愚かな原子力発電所は、核分裂で得た熱を冷却する為に一級河川相当の大量の水を取水し平均7℃も温めで放水する。地震や海岸線隆起などで取水または放水が出来ないと大事故を起こす。
さらに電気も欠かせない。外部電源と非常用電源に頼っているが、外部電源は原子力発電側からは管理できないし、非常用ディーゼル発電機はいざという時に使えないことが多い。
更に、原発が止まっていても、高熱で高放射能の使用済み核燃料を保管するむき出しの使用済み核燃料プールの冷却が必要。

能登半島地震の変圧器故障が原子力発電所の危険性をより明らかにした。原子力規制委員会は、志賀原発も今稼働している原発も直ちに止めるべきだ。自然の警告を真摯に受け止めて総ての原発を廃炉に。
以上