原子力規制委員会は再稼働推進委員会・被曝強要委員会!
その252 2022年5月19日
放射能汚染水の海洋投棄を促進する原子力規制委員会
〜定例会議「東電イチエフALPS処理水海洋放出」審査合格〜
放射能汚染水の海洋投棄を促進する原子力規制委員会
〜定例会議「東電イチエフALPS処理水海洋放出」審査合格〜
  原子力規制委員会は原発再稼働推進委員会・被曝強要委員会! その252
2022年5月19日 木村雅英

2022年5月18日の原子力規制委員会定例会議で議題1「東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の実施計画変更認可申請(ALPS処理水の海洋放出関連設備の設置等)に係る審査書案の取りまとめ」を取り上げ、審査合格を決定した。
     
会議中に、原子力規制委員会毎水曜昼休み抗議行動や再稼働阻止全国ネットワークで「汚染水を海に流すな」と反対の声を上げたが敵わなかった。
振り返れば、地元や漁協や全国や世界が反対している放射能汚染水の海洋投棄(「放出」)を原子力規制委員会が熱心に促進してきた。
〇歴代委員長が海洋「放出」推奨
何と2013年9月2日に田中俊一前委員長が日本外国特派員協会で記者会見し、東京電力福島第一原子力発電所(以下、イチエフ)で放射性物質を含む汚染水がたまっている問題では、放射性物質を基準値以下にした後に「海に放水することは避けられない」との見解を示した。
同じく、早くから汚染水でなく処理済み水と呼べと言ってきた更田豊志現委員長は、2018年5月に「1千基のタンクに貯まったトリチウム汚染水の責任主体は誰なのか。東電なのか、国の問題なのか」と東電小早川社長を問い詰めて「海洋放出」を促し、2021年6月の記者会見では薄めれば海洋放出の直前に放射性物質の濃度を測定する必要はないとする見解を示した。
日本で唯一の原子力規制組織である原子力規制委員会が、放射能汚染水の直前チェック無し海洋投棄を推奨しているのだ。〇超特急審査でIAEAレビューにつなげる
原子力規制委員会は2021年7月から「イチエフ多核種除去設備等処理水の処分に係る実施計画に関する審査会合」を開始、2021年12月24日の第3回からほぼ毎週、東電の尻をひっぱたく様に急ピッチで半日費やす会合を開催、4月15日の第15回で審査を終了し事実上の合格に導いた。この審査会合の法的根拠は無く原子力規制委員会の決定に基づく(担当談)。
おまけに規制委は、10年間「特定原子力施設監視・評価検討会」を百回も開催しながら、イチエフ「廃炉」の姿も定義も不明確なことにも、地下水流入を止めることが出来ないでいることにも、ずっと目をつぶっている。更に、環境省ではなく東電が独自に実施した出鱈目「ALPS処理水の海洋放出に係る放射線影響評価報告書(設計段階)」を、東電が同報告書へのパブコメ結果を4か月も隠していることにも目をつぶって追認した。
一方、本年3月21日から25日にIAEAほかが来てレビューを実施、また5月18日から20日にIAEAグロッシ事務局長が来日し外務相・経産相と会談し地元との面会も希望、世界の原子力ムラが期待する海洋投棄を促進するつもりだ。 原子力規制委員会と世界の原子力ロビーが促進する放射能汚染水対策を許してはいけない。反対の声を上げ続けるとともに、下記パブリックコメントにも意見を出そう。
【汚染水海洋投棄パブコメ】パブリックコメント募集https://www.nsr.go.jp/procedure/public_comment/20220519_01.htmlhttps://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?
東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の実施計画変更認可申請(ALPS処理水の海洋放出関連設備の設置等)に係る審査書案
以上