原子力規制委員会は再稼働推進委員会!
その247 2021年9月24日
原子力規制委員会は六ケ所再処理「合格」を撤回したい?
〜9.15原子力規制委員会定例会議で六ケ所審査ぼろぼろ〜
六ケ所再処理施設の審査がおかしい。
9月15日の原子力規制委員会定例会議で「議題3日本原燃株式会社再処理施設及びMOX施設に係る設計及び工事の計画の認可申請に関する審査の状況」の報告があり、そこで審査の現在の状況がボロボロであることが示された。



規制庁担当が「地震応答解析に用いる地盤モデル」を示して9つの申請の最初の一つで9ヵ月かけてやり直し、背景には基準地震動が非常に大きくなったことにある、と述べ、、委員からも厳しい意見が飛んだ。その日の記者会見では更田委員長が「工程全体の時間的な見通しを持てるような段階にはない。」、「むしろ長きに渡って使用していないということが影響が出るのは、安全上の部分よりもさらにもっと遥かに多くの箇所で事業がちゃんとできるかどうかというところに出てくるだろうなとは思います。」とあきらめている様子。 だったら、なぜ昨年夏に「合格」を与えたのか? 第6次エネルギー基本計画で原子力を残す為か?今、急に六ケ所の稼働実現性困難を規制委定例会議で持ち出したのは、自民党総裁選の影響で「核燃料サイクル」破綻がより明らかになったからか?「再稼動推進委員会」たる原子力規制委員会のいい加減さがよーく分かる。

 丁度30年前の1991年の高木仁三郎の文を思い出す。
「…、六ケ所再処理工場計画は最初からか、途中からかは別にして、ダミー計画と化し、電力会社にとって真に欲しいのは使用済み燃料置き場(再処理工場のプール部分)のみということになります。…。六ケ所再処理工場は、文字通り、原発のゴミだめ以外の何物でもないわけです。」 既に3000トンの使用済み燃料が貯まっている。各原発立地に戻さないといけないのではないか?

本シリーズの次も御覧いただきたい。
〇その225 2020年6月10日
六ヶ所再処理工場パブコメをやり直せ
〜原燃資料表示不備、「核のゴミ」どこに記載? 申請書を隠してパブコメする規制委
http://www.jca.apc.org/~kimum/NRAno225.html
〇その223 2020年5月18日
六ヶ所再処理の「事実上合格」で「死のサイクル」を復活するな
〜安倍政権と同じ「コロナ緊急事態宣言」下の火事場泥棒規制委に抗議のパブコメを〜
http://www.jca.apc.org/~kimum/NRAno223.html

また、新外交イニシアティブから次を紹介する。
<六ケ所再処理工場は1993年の着工から既に30年近くが経過。さまざまなトラブルに見舞われ、完工時期は25回も延期。建設費は当初の約7600億円から約3兆円と4倍近くに増大、総事業費は約40年間の操業費を含めると16兆円以上か。これらのコストは電気料金を通じて、最終的に電力消費者が負担>(https://www.nd-initiative.org/research/9727/)
以上