原子力規制委員会は再稼働推進委員会!
その213 2019年12月05日
原子力規制委員会が大量の行政文書を紛失?
〜「桜を見る会」招待者名簿と同様に事故原因重要資料をシュレッダー?〜
  原子力規制委員会が11月27日の定例会議の議題5「行政文書の管理の
状況について」で驚くべき事実が報告された。例えば朝日新聞が
次のように報じている。

規制委、公文書9100件が不明 2019年11月28日05時00分
                  (朝日新聞デジタル)
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14273969.html?_requesturl=articles%
2FDA3S14273969.html
<原子力規制委員会は27日、旧原子力安全・保安院や文部科学省など
前身組織から引き継いだ公文書約10万1千件のうち、約9100件が行方
不明になっていると明らかにした。文書管理簿に記載はあるが現物が
確認できていないという。紛失や誤廃棄はないとしており、一つの文書
が管理簿に二重に登録されているものが多いとみて確認する。ほかに、
文書の現物を確認した後、どこに保管したかわからなくなったものも
約9300件あり、改めて所在を調べるという。>

 定例会議では各原子力委員が文書確認の大変さを強調したが、その日
の記者会見でも(女川適合審査合格とともに)この文書紛失事件を多く
の記者が質問していた。
 アワープラネットTVも厳しく追及している。
 次をご覧いただきたい。
不明公文書1万8000件「仕方ない」〜原子力規制委員長(ourplanet-tv)
  http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/2452

               (ourplanet-tvより)
 2015年に文書の「行政文書ファイル管理簿を公表していなかった
ことが明らかになり、「文書管理適正化チーム」を設置したのに、
4年間報告が無かったそうだ。
 要するに、規制行政が一本化され原子力安全・保安院や原子力安全
委員会や文科省ほかから引き継いだ原子力規制に関わる文書約10万件
のうち1万8千件近くが行方不明なのだ。

 東電刑事裁判で東京地裁が無罪判決をだし高裁に控訴されている中、
多数の被災者裁判が行われている中、福島第一原発事故原因について
国会事故調や田中三彦さんや木村俊雄さん他多くの専門家が疑問を
呈し続けている中で、規制委発足前の重要資料を紛失?

 「その208」で述べたように原子力規制委員会が「東京電力福島
第一原子力発電所における事故分析に係る検討会」を再開し「福島第一
原子力発電所の廃炉及び事故調査に係る連絡・調整会議」の立ち上げを
したばかり。
 田中俊一前原子力規制委員長が「日本の原子力政策は嘘だらけで
ここまでやってきた」と話している。

 内閣府が「桜を見る会」の招待者名簿をシュレッダーにかけた
ように、原子力規制委員会も事故原因究明に重要な資料を切り刻んだり
捨てたり隠したりしたのではないか?
 適合性審査において電力会社の補正書などの提出資料を「黒枠・
白抜き」だらけにして審査の妥当性を確認できないようにしている
ぐらいだから、資料紛失も当然か?
 それゆえ、事故原因究明に消極的だった更田委員長が11月20日の
記者会見では「地震影響に関して…高い関心を払っていく」と答えた
のではないか?