原子力規制委員会は再稼働推進委員会!
その135   2017年6月2日

地下鉄止めるなら原発止めろ!
北朝鮮ミサイル危機をあおる安倍政権、記者の発言を止めて原発動かす田中規制委

 去る4月29日に、東京メトロは北朝鮮が弾道ミサイルを発射したとの情報を受け、安全確認のため約10分間、全線で運転を見合わせた。北陸新幹線も上越妙高―金沢区間で運転を見合わせた。
 それ程心配なら原発を止めるべきではないか。朝鮮半島に面して玄海(4機)・島根(2機)・若狭(14機)・柏崎刈羽(7機)があり、稼働している川内(2機)も伊方(3機)も朝鮮半島に近い。おまけに各原発のプールには高レベル放射性廃棄物が満載。
それなのに、規正委は5月17日の高浜3号機再稼働を許した。

 さる5月17日の原子力規制委員長記者会見で横田一記者(フリー)がこのことを追及したところ、またまた田中委員長が本音を出した。
 まず、「リスクがある中で、原発稼働をとめるどころか再稼働を認める姿勢はいかが?」に対して、担当課長が「施設の安全確保は必要。…。ただ、そこは私どもの所掌というか、対応ではなくて、また別途、防衛省なりが対応する…」と逃げた。
 続いて原発テロ対策をどう強化するかを政府関係者と話し合うべきではの質問に、田中委員長は「しません」「していません」と答え、記者の「国民の命と安全を守る責務を放棄しているのではないか」に「あなたはそう思うかも知れないけれどもしていません」と答えた。
 さらに、記者が若狭勝さんの発言を引用してしゃべりだすと、委員長も進行役も必至で記者の発言を封じたのだ。会見映像から音声がカットされていて正確には確認できないが記者の話では「(あいつの)マイクを取上げて」と田中委員長が指示した。そして、進行役松浦総務課長が「もう、答えている」と叫び、職員が記者からマイクを取り上げた。

 久しぶりで、田中委員長が今村元復興大臣と同様の反応をした。テロ対策や航空機落下に対する備えが全く不十分であることは、川内原発再稼働への異議申立で、広瀬隆さんと後藤政志さんが意見陳述して鋭く指摘した。この議論を再燃したくないが故に、国民の知る権利を代行する記者に対して言論封殺をしたのであろう。

 北朝鮮ミサイル不安を煽って戦争国家化を謀る安倍首相、原発テロ対策できぬままで原発再稼働を推進する田中委員長。どちらも真実を探求する言論を封殺している。