原子力規制委員会は再稼働推進委員会!
その108   2016年8月19日
伊方原発を動かしてはいけない!
日程優先・基準地震動過小評価の原子力規制委員会
【報告】8/9規制委院内ヒアリング集会 「本当に伊方原発3号機を稼働するの?」


 71年前に長崎にプルトニウム爆弾が落とされた日、東京参議院議員会館の会議室で再稼働阻止全国ネットワークが山崎久隆さんとともに、原子力規制庁を迎えて院内ヒアリング集会を持った。参加は、規制庁側が5人、こちらが45人。2時間の予定だったが会場からの抗議の声が続いて盛り上がり、結局2時間半を超える集会になった。(紹介:参議院議員福島みずほ議員)

 質問項目は次のとおり。
T 伊方原発3号機の再稼働を目前にして
0 審査の推移
1 7月17日の一次冷却水ポンプ事故について
2 重大事故対策について
3 保安規定違反について
4 PWRの過酷事故対策について
5 プルサーマル発電について
6 その他
U 基準地震動の設定方法について
1 伊方原発3号機の基準地震動について
熊本大地震、地震動過小評価、レシピと近似式、地震専門家
2 島崎さんの指摘とその対応と今後の基準地震動見直しについて

 Tでは、一次冷却水ポンプの故障が起こっても、総合訓練で四電の訓練不足が露呈しても、特定重大事故等対処施設に係る非公開審査を始めたばかりでテロ対策なんてできていなくても、免震重要棟(自主設備!)ができていなくイチエフ事故対応はとてもできない状況であっても、保安規定違反が4つも発覚しても、ともかく日程優先で四電の希望通りに再稼動をさせようとしている原子力規制委員会の姿勢があきらかになった。

 Uでは、20年以上前の稼働時基準地震動を650ガルに倍増したにも拘らず、担当が、何をどのように補強したのかは確認できていないばかりか、安全裕度の食いつぶしがあることをも認めた。また、熊本大地震で新たな知見が得られているのに原発を止めて評価をすることもせず、岡村真さん(高知大)の指摘や島崎さんの指摘を無視し、基準地震動の過小評価を厳しく指摘している長沢啓行さんの指摘に対しては訴訟係争中であるからと科学・技術者としてあるまじき口実で逃げ、「国民」が最も心配している地震に対して真面目に議論しようとしない原子力規制委員会・規制庁の姿勢が明らかになった。

 なお、長崎に水爆が落とされて71年目の日に審査で議論が避けられてきているプルサーマル発電について追及し、一方基準地震動を推定において過去の地震からの回帰式による平均で評価することの危険性を参加者が厳しく批判した。

これらの白熱議論は以下の動画で観ることができる。是非ご覧いただきたい。

IWJ:ハイライト
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/324386
(全編は会員のみ)

田中寛子さん
http://twitcasting.tv/humansystem/movie/295322767
http://twitcasting.tv/humansystem/movie/295336186
以上