原子力規制委員会は再稼働推進委員会!
その81   2016年1月27日

大飯原発再稼働ではストレステストも2重チェックもあった
統合され独立した原子力規制委員会は最悪の推進組織

  丁度3年前の関西電力大飯原発再稼働の審査を思い出してほしい。

 原子力安全・保安院がストレステスト意見聴取会を開き、井野博光さん・後藤政志さんが委員だった。沢山の傍聴者がモニター別室傍聴を批判して中に入り込み会議の進行を止めたこともあった。あの時も原子力安全・保安院は明らかに再稼働推進組織だった。

 それでも、菅直人首相が指示してストレステストが行われていた。ところが、原子力規制委員会が作った「新規制基準」はヨーロッパで実施されているストレステストを義務付けていない。

 おまけに、大飯審査では、原子力安全委員会が2重チェックをしており、斑目委員長はストレステストの1次評価だけでは安全とは言えず2次評価もするべきだと言った。残念ながらそういいながら大飯再稼働を容認した為に、多くの市民が抗議した。ともかく、私たちは原子力安全・保安院の決定にも原子力安全委員会にも抗議することができた。

 こうやって、大飯再稼働を思い起こすと、川内・高浜・伊方と続く再稼働審査との落差を強く感じる。ストレステストもなく、2重審査もない。そして、原子力ムラの委員達だけで合格証を出している。福島に学んだはずの規制行政が明らかに改悪されてしまったのだ。

 民主党政権の想いに反して、原子力規制行政は「人の命と健康と環境」を守らない仕組みになってしまった。