原子力規制委員会は再稼働推進委員会!
その69   2015年10月15日

行政不服審査法に基づく異議申立を無視して再稼働する原子力規制委員会
 −7件の異議申立を無視して川内原発を再稼動するな−

  安倍内閣が辺野古埋め立てに関して行政不服審査法を悪用しようとしている。防衛省が「私人」として行政不服審査法に基づいて沖縄県の辺野古埋め立て承認取り消しに対して不服請求し、同じ安倍政権の「身内」国交相が判断するそうだ。行政不服審査法の意図に反する防衛省「私人」請求と国交相「身内」判断が問題だ。

 逆に、原子力規制委員会は行政不服審査法に基づく本当の「私人」の異議申立を、全くの「身内」判断で無視し続けている。私たち(本当の「私人」)が行政不服審査法に基づいて川内原発再稼働適合性審査の「認可」に異議申立をし執行停止を申し立てたにもかかわらず、適合性審査「認可」を取り下げないばかりか、再稼働審査と使用前検査を続け、川内原発の再稼働を推進した。

 おまけに、何とこの異議申立の「審理」をするのは、適合性審査をしている「原子力規制庁 原子力規制部 安全規制管理官(PWR担当)付」だ。部屋を同じゅうする全くの「身内」だ。言わば、「審理」する裁判官が犯人の「身内」なのだ。異議申立について意見陳述した時に、聞き役がこの「身内」だったことに驚いた。

 案の定、残念ながら、原子力規制委員会は、異議申立の「審理」がどうなっているか明らかにせず、申立人に何ら連絡もせず、川内原発の再稼働を許してしまった。

 行政不服審査法に基づく、本当の「私人」による申し立てに対して、全くの「身内」が「審理」をして、結局申立を無視したのだ。

 10月14日(水)の原子力規制委員会定例会議では、この行政不服審査法に基づく異議申立については、今後原子力規制委員会に報告することもせず、いきなり規制委ホームページにアップすることを決めた。なるべく、ひっそりと異議申立を受け、ひっそりと「審理」するそぶりをし、ひっそりと申立却下をアップして、「国民」に知られず報道もさせない魂胆だ。

 原子力規制委員会の再稼働適合性審査については、既に11件(川内:7件、高浜:3件、伊方:1件)もの行政不服審査法に基づく異議申立が出されている。石橋克彦さんが「違法」だと訴え、山崎久隆さんが「白抜き偽装」「耐震偽装」だと訴え、広瀬隆さんや後藤政志さんや多くの専門家(「私人」)が申立人になって厳しく異議申立している。にもかかわらず、原子力規制委員会は「身内」で審理するそぶりをして、実際にはこれらの異議申立を完全無視して、原発の再稼働を推進し続けている。