原子力規制委員会は再稼働推進委員会!
その26   2014年11月10日

気に入らない専門家の意見は無視 安倍政権を支える「第三者委員会」
本当にたちの悪い原発推進組織だ 再稼働の適合性審査結果は全く信用できない
 ○ 原子力規制委員会設置法にあるように「専門的知見に基づき中立公正な立場で独立して職権を行使する」べき委員会だが、5人のうち4人が「原子力マフィア」出身者で構成されている。信用できないのは当たり前。
 先日の記者会見では、破砕帯調査と再稼働審査との関係でも、産経やNHKの記者の質問に対して、またまたおかしな返答をした。
○<10月28日規制庁ブリーフィング>
(産経記者)破砕帯の結果が出るまでは本格審査は入らないというところまでは決まっていたかと思うんですけれども。…。東通に限らず、一般的に敷地内に活断層があるとした場合に、審査はどうなるかというところをお伺いしたいんですけれども。
・米谷総務課長 有識者会合の評価と、それから、審査というものは別物であるというふうに私は理解をしております。
……(NHK記者)これは本当でしょうか。有識者会合で白黒つけた結論を全くゼロベースでもう一回審査で一からやるというのは、余り通常考えられない気がするんですけれども、そういう認識で本当によろしいんでしょうか。
・米谷総務課長 私の認識はそうでございます。
○<10月29日委員長記者会見>
(産経記者)東通に限らず、破砕帯、今、6箇所で調査されていますが、破砕帯で出てきた評価内容と、現状行われている新規制基準の適合性審査というのは別物と考えていいのか。
・田中委員長 要するに、有識者会合による調査というのはあくまでも参考データ、参考なのですね。それで、法的に言うと事業者は申請をし、それに対して我々が審査をして判断をするというのが1つの行政の仕組みですから、そういうことになると思います。
ただ、有識者会合の判断というのは、それなりの重みを持って我々は参考にしなければいけないと思うし、これはごく当然だと思うのですけれども。
○ 要するに、有識者の意見を尊重する(ふりをする)が、判断するのは我々規制委だと第三者委員会を振りかざす。
 それゆえに、火山学者の主張を無視して川内原発に合格証を出して「楽観的過ぎる」と酷評されても、基準地震動の扱いで石橋克彦氏から川内原発の審査は違法だと指摘されても、知らぬ顔をする。イチエフ事故原因についても「地震で起きた可能性」を指摘する専門家を除いて「原子力ムラ」専門家のみで討論して地震原因説を排除する中間報告書を決定したのだ。
 一方、国会に呼ばれたら田中委員長は安倍政権に寄り添って再稼働を応援する答弁に終始して「第三者」はどこかに吹っ飛んでいる。
 本当にたちの悪い原発推進組織だ。再稼働の適合性審査結果は全く信用できない。