原子力規制委員会は再稼働推進委員会!
その13  2014年7月29日

奈良林直(北大)が国会事故調を誹謗、動画から音声を消す規制委
元国会事故調ワーキンググループTが規制委に抗議
 ○前回紹介した7月18日(金)の「第6回東京電力福島第一原子力発電所における事故の分析に係る検討会」において、北海道大学奈良林委員が国会事故調を誹謗する発言をしていた。田中三彦さんらの抗議に対して、規制庁は会議映像から当該部分の音声を消した。
 以下は、25日(金)の規制庁ブリーフィングでの雑誌「科学」の記者の質問と片山審議官の回答(一部)。
 http://www.youtube.com/watch?v=F-_uquRjvvg&list=UU5_urTtPY2VjNc1YOI4rBCg
記者:18日の事故の分析にかかる検討会において、奈良林委員は国会事故調が聞き取った1号機4階の出水事象についての目撃証言に続く文脈で、次のように述べた。
「一部国会事故調の聞き取り調査にですね、発言を強要するようなことが行われていたということを聞いていますので、不正にも関係してきますので、こう言った発言の正しさ、根拠、そういったものをですね明らかにしていただきたいと思います。」
 これに対して元国会事故調委員らから規制委委員会に抗議文書が出され、事実関係を明らかにして8月1日までに回答するように求め、奈良林委員の発言に根拠がないことが明らかになった場合に奈良林委員の解任を求めています。
 私が奈良林委員に発言の根拠をお尋ねしたところ、規制庁の安井氏から聞いた、この検討会でも紹介されたという主旨のお返事がありました。これは規制庁の名誉と公正な運営にかかわる重大事であり、議事録から消せば良いという問題ではありません。調査の状況をお伺いしたい。
片山:原子力規制委員長宛にそういう文書が届いている。事故分析の検討会の第2回の会合で、国会事故調「畳の様に」水が出てきたという証言と、規制庁「バケツの水」という表現との食い違いが議論されている。その時のことが頭の中におありになった。
記者:ということは、奈良林委員の発言には根拠が無いということになりますね。出鱈目をおっしゃったということになりますね。
片山審議官:その点につきましては、奈良林委員がそれ以外に具体的にどういう根拠に基づいてご発言になられたのか奈良林さんが明らかにされるべきこと。
記者:それでは事実関係を明らかにせずにどうして、動画を削除なさったのか? そのことを含めて公開されるべきではないでしょうか。
片山:奈良林先生の方から議事録から削除してほしいという申し出がありました。ユーチューブでその発言部分については、テロップを入れた上で、音声を消すと言う措置をとらせていただいた。

○確かに、同会議映像の1:11:56の部分から数秒間音声が聞こえず、「発言者から議事録より削除したい旨連絡があった箇所のため、音声は消されています。」のテロップが出ている。
 http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/jiko_bunseki/
 http://www.youtube.com/watch?v=Quu-KmYkrSI
 規制委は、過去にも記者会見動画の一部を削除したことが何度もある。透明性をアピールしているが実は改竄しているのだ。そう言えば、この日のブリーフィングで読売記者が規制庁の取材対応が良くないとクレームしていた。
○なお、抗議文<「第6回東京電力福島第一原子力発電所における事故の分析に係る検討会」における奈良林直・北大教授の発議に対する抗議ならびに調査等の要求>は次に掲載されている。
  http://www.cnic.jp/5949
規制委は真相を解明し調査結果を公開し、「原子力マフィア」の奈良林委員を解任するべきだ。