原子力規制委員会は再稼働推進委員会!
その3  2014年

地震国日本で地震評価は最低水準
地震のことを自身で調べる自信なし? 連載
○ 原子力規制委員会が「国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全…に資する」目的で作ったはずの新規制基準は欠陥だらけ。立地指針無視、複数基稼働容認、コアキャッチャー無しなど。おまけに、イチエフ事故調査結果を踏まえずに地震対策を大甘にしたのは、54基あった原発を再稼動させたいからだ。
 「科学的・技術的」に安全第一と考えるならば、イチエフの事故原因追求とその結果の基準への反映が当然である。が、規制委は事故検証を避けた。特に国会事故調が地震による配管破断の可能性を疑い、東電が調査隠しをしていたのに、事故調査を先延ばしして新規制基準に反映しなかった。元東電社員木村俊雄さんがイチエフ1号機の炉心溶融は、津波ではなく地震によって引き起こされたと主張しているのに。
○ 一方、福島第一原発事故はイチエフ近くに活断層があったから起こった訳ではない。東北地方太平洋沖地震は、太平洋プレートと北アメリカプレートの境界域(日本海溝付近)における海溝型地震だ。毎日のように地震が起こる日本列島では過去に何度も基準地震動以上の地震が発生した。例えば、2007年7月の新潟県中越沖地震では柏崎刈羽原発で最大加速度2300ガルを記録した、川内原発の基準地震動620ガルはあまりに小さい。これらのことは島村英紀さんのホームページに詳しい。 http://shima3.fc2web.com/201302choushuusinbun.htm
 イチエフ事故で地震による配管破断があったかどうかを検証するとともに、多くの地震学者の知見を取り入れて基準地震動の決定方法を見直すべきだ。事業者任せの3次元地下構造解析を誰が信じられようか。
○ 国会事故調の委員でもあった地震学者石橋克彦さんも、岩波書店の「世界6月号」で「欠陥『規制基準』が第二の原発震災を招く」を書いている。新規制基準は「世界で最も厳しい水準」は大嘘、恐ろしい川内原発再稼働、浜岡原発と伊方原発の再稼働は無謀、と。ご一読を。