原子力規制委員会は再稼働推進委員会!
その1  2014年

記者は追及している
委員長記者会見、規制庁ブリーフィングから
○ 記者…「2月の汚染水が漏れたときも同じような指示で、2カ月以上経って、まだ原因が分析されていないという状況であるので、もう少し一歩二歩踏み込んで、何らかの指示というのは、今、考えられているのでしょうか」
田中委員長…「それは我々の仕事ではないと思います」
記者…「規制当局が自ら調べるというところまでいかないのでしょうか」(4月16日)
 これは、東京でも毎日でも朝日でもない、産経新聞の記者と田中委員長とのやり取り。
 規制委が発足して1年8か月、イチエフの水汚染対策も廃炉化も全く先が見えず、見えるのは敷地一杯に増えていく放射能汚染水タンクと、周辺地域の除染フレコンバックと、ALPSを含めた汚染水トラブルばかり。
 そんな状態なのに、川内原発はじめ17基の原発の再稼働審査を優先する規制委に対して多くの記者が不信感を抱きだした。そのことを、規制委員長記者会見(毎週水曜午後)と規制庁ブリーフィング(火曜、金曜の午後)の動画や速記録が示している(必ずしもいつもノーカット版とは言えないけれど)。
  http://www.nsr.go.jp/kaiken/
○ この日、毎日記者も「今回のもんじゅの件について要はオープンにしたくない、あるいはいわゆるこういう(原子力機構理事との)面談の場でも余りこの段階では話したくないという、何かそういう意図みたいなものがあるのか」と追及した。
 また、島崎委員長代理の火山の専門家意見聴取発言についての西日本新聞記者の質問に、3.11のときに原子力安全・保安院の筆頭課長であった片山審議官が「審査会合に関わるものというよりは、むしろ火山のモニタリングをした結果を規制当局としてどう評価をして、どういうふうに判断をしていくのかについて課題があるという認識を示されたもの」(4月25日規制庁ブリーフィング)と審査と別を強調した。
 そう言えば、規制委は発足直後に「しんぶん赤旗」の記者とフリーランス記者を排除し、2013年11月には毎日新聞の報道「福島原発:規制委員長が住民聴取拒む 被ばく防護策評価」に怒って同社記者を数週間出入り禁止にした。
 原子力規制委員会は、「科学的・技術的」にでなく「政治的」に原発推進を目論んでいる高圧的組織である。実績からそのことを確認していきたい。