経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき!
その79  2018年6月22日

プルトニウムを減らす為にはまず原発稼働をやめろ
〜「使用済民生原子炉燃料」に含まれるプルトニウム160トンを増やすな〜
 第5次「エネルギー基本計画(案)」の52ページ「A核燃料サイクル政策の推進」に異議あり。「利用目的のないプルトニウムは持たないとの原則を引き続き堅持する。これを実効性あるものとするため、プルトニウムの回収と利用のバランスを十分に考慮しつつ、プルサーマルの一層の推進」とあるが、これは間違っている。
 日本のプルトニウム保有量は47トンとされているが、他に164トンものプルトニウムが存在することを忘れてはいけない。「使用済民生原子炉燃料に含まれるプルトニウム推定量」として原子力委員会が報告しているプルトニウムの量だ。
 100万kW級の原子炉を一年間稼働すると、大よそ、高レベル廃棄物30トン、中・低レベル廃棄物1000本(200mlドラム缶換算)が排出され、プルトニウムも約300kg生産される。それ故、原子力委員会の報告によれば、上記「プルトニウム推定量」は、
139トン(2012年)、161トン(2014年)、163トン(2015年)、164トン(2016年)と、原発再稼働に伴って増えてきている。
 非常に危険なプルサーマル発電により確かに分離型プルトニウムが減るが、より毒性が高い使用済みMOX燃料を排出する。一方で、原発の稼働によってウラン燃料からプルトニウム(約1%、電力会社HP)を確実に排出する。
 そう考えれば、米国からプルトニウム保有量の上限を課されたからプルサーマル発電を推進するのではなく、原発稼働をやめてこれ以上プルトニウムを増やすことを止めるべきだ。
 現在、プルトニウムをも包含し資産として扱われている使用済み核燃料は厄介な核のゴミであるばかりか、国際的な核問題にも影響が大きい。
 核燃料サイクルも再処理も、長期間目論見がはずれ莫大な税金を無駄遣いしてきており、他国の状況を見ても絶望的状況だ。
 直ちに、原発稼働も、核燃料サイクルも、再処理もとめるべきだ。

(募集中の「エネルギー基本計画(案)」パブコメにこれも提出しました。)