原子力ロビーによる放射線被曝の押付けを拒否しよう!
その31   2021年1月14日
仏国IRSNは福島原発事故影響を過小に見せたい!?
〜福島原発事故研究者を解雇=自由侵害と仏機関に非難〜
 2021年1月7日夕刻の報道をご覧いただきたい。

福島原発事故研究者を解雇=自由侵害と仏機関に非難
2021年01月07日 15時44分  時事エクイティ
https://equity.jiji.com/oversea_economies/2021010700965
【パリ時事】フランスと日本の研究者ら16人が7日付の仏紙ルモンドに寄稿し、仏公的機関で東京電力福島第1原発事故の社会的影響を調査中の仏学者が解雇されたのは研究の自由の侵害だと非難した。研究所と研究者の間に亀裂が生じている。
 寄稿によると、社会人類学者クリスティーヌ・ファセール氏は放射線防護原子力安全研究所(IRSN)で、パリ政治学院や東京工業大と共同研究を行っていた。しかし「不適切な行動」と「上司への度重なる不服従」を理由に昨年6月、解雇された。
 ファセール氏は同紙に、複数の論文発表後に上層部から妨害を受け、内容の変更を迫られ、学会参加も阻まれたと訴えた。共同研究を行った長谷川玲子氏も同紙に「われわれの分析がIRSNの望む方向でなければ変更を強要された。研究分野では考えられない行為だ」と非難。事故後に日本国民が政府への信頼を失ったことを記すと修正を強いられるなどしたと説明した。



 本シリーズその5でコリン・コバヤシ「国際原子力ロビーの犯罪〜チェルノブイリから福島へ」が示す<IAEA−WHO−ICRP−UNSCEARによる支配体制>を紹介した。フランスの放射線防護原子力安全研究所(IRSN)は、同書の「資料6 放射能防護関連を中心とする国際原子力ロビー 人脈と構造図」に、ICRPとフランス政府と直結する組織として図示されている。
 社会人類学者クリスティーヌ・ファセール氏や長谷川玲子氏へのIRSNからの変更強要の詳細は分からないが、原子力ロビーによる真実のねじ曲げの氷山の一角であろう。

 そう言えば、IAEAが東電福島第一原発に溜まった放射能汚染水の海洋放出を後押しし続けている。
<IAEAの事務総長、また日本の味方”福島第一原発の汚染水処理に協力”=韓国報道
2020/12/21
https://news.yahoo.co.jp/articles/f1b343b9334babb8b6356d0a91360b0f1b7c5fd2>

 イチエフ事故後10年。国際原子力ロビーたちの「事故過小化」「被曝強要」の動きを監視し拒まないといけない。国内でも、菅政権による日本学術会議弾圧など、原子力ロビーによる事実のねじ曲げを許してはいけない。
以上