原子力ロビーによる放射線被曝の押付けを拒否しよう!
その23   2019年10月13日
福島県の小児甲状腺がん発症の男女差無し(一般罹患率は男1:女6)!
〜県民健康調査は小児甲状腺がん発症の男女比問題を先送りするな〜
 県民健康調査の可笑しさを「その19」〜「その21」で述べてきた。ここでは、男女比の問題について述べる。一般の甲状腺がんの罹患率の男女比が1:6であるのに、福島県の県民健康調査による甲状腺がん発見率は1:1なのだ。
 そのことを、平沼百合さんが「先送りされた甲状腺がんの男女比問題」(岩波科学8月号)で、
<たやすく得られる男女比の公的情報を無視して、「今後の課題」と称し、次期の評価部会に先送りしているのだ>
と指摘している。特に、2巡目の14歳以下で1.5:1、20歳以上で1.25:1と、男女比が逆転している年齢層もある。

国立がん研究センターがん情報サービスの「甲状腺がん」を見てもらいたい。
https://ganjoho.jp/public/cancer/thyroid/index.html#a13
「1.甲状腺について」「2.甲状腺がんとは」「3.症状」「4.組織型分類」に続いて次の記述がある。
<「5.統計」甲状腺がんと新たに診断される人数は1年間に10万人あたり12.3人です(男性では6.8人、女性では17.4人)。年齢別にみた罹患率は、30歳ごろから高くなり、70歳代で最も高くなっています。若年女性に比較的多いがんで、20?30歳代の女性では主ながん種の1つです。
「6.発生要因」発生要因のうち、確実なものは若年時(特に小児期)の放射線被ばくです。また、甲状腺がん(特に髄様がん)は、血縁のある家族内に甲状腺がんになった人がいると、発生する可能性が高くなると考えられています。>
 まとめると、10万人に12人の罹患、女性に多発、発生要因で確実なのは若年時の放射線被ばく。

 県民健康調査のまとめでも「甲状腺がん発見率は、がんの罹患統計有病率に比べて、数十倍高かった」、「男女比がほぼ 1 対 1 となっており、臨床的に発見される傾向(1 対 6 程度)と異なる。」と統計の違いを認め、県民が被ばくしたことも知っている。
 これだけの事実が分かっていながら、「線量と甲状腺がん発見率との関連の解析においては、線量の増加に応じて発見率が上昇するといった一貫した関係(線量・効果関係)は認められない」と、統計的に有意な差が出ない作為的解析をして、「現時点において、甲状腺検査本格検査(検査2 回目)に発見された甲状腺がんと放射線被ばくの間の関連は認められない。」と大嘘をついているのだ。
 さらに、ICRPがこの間違った情報を世界中に拡散している。そのパブコメを10月25日まで延期した。今からでも遅くは無い。日本語でも良いので一言書いて意見を出そう。次をご参考に。 http://www.cnic.jp/8753
http://www.icrp.org/consultation.asp?id=D57C344D-A250-49AE-957A-AA7EFB6BA164

 県民健康調査が10月7日に再開された。問題を先送りせず真実を伝えてもらいたい。
以上