原子力ロビーによる放射線被曝の押付けを拒否しよう!
その6   2019年1月18日
早野龍五(東大名誉教授)が住民同意なしにデータ使用して線量過小評価論文
〜放射線審議会も「放射線リスクに関する基礎的情報」も「放射線のホント」も嘘だ!〜
 早野龍五東大名誉教授(物理学)が、伊達市の住民同意なしに個人被曝線量データを使っただけでなく、累積線量を3分の1に過小見積りしたことが、国際専門誌で明らかになった。
 朝日新聞は16日「市民の被曝線量を過小評価した論文 専門家が新たな疑問」と報じた。https://www.asahi.com/articles/ASM1D5VCRM1DULBJ007.html
<被曝線量の過小評価が明らかになった早野龍五・東大名誉教授らの論文
 東京電力福島第一原発事故の放射線被曝を分析した東京大の早野龍五名誉教授らの論文に、市民の被曝線量を過小評価する誤りがあった問題で、掲載した国際専門誌が「誤りは論文の主要な結論に影響する可能性がある」との声明を発表した。また、国内の専門家が、論文には他にも不自然な点があるとして、近く同誌に指摘する予定だ。
 …
2本の論文では、伊達市が市民の同意を得ないまま、被曝線量のデータを早野氏の側に提供していた問題も明らかになっており…
> 
詳細は新聞またはウェブをご覧いただきたい。
 そればかりか、福島民報は<国の放射線審議会は昨年の会合で、事故後に策定された放射線基準を検証する資料として(この)論文を使用しており、事務局の原子力規制庁担当者は「今後の扱いを検討する。不確定な内容があれば、資料から除く可能性もある。」と話した。>と報じている。

 この現在進行中の問題は、空間線量と個人線量との関係とガラスバッジを使用した個人線量の過小評価問題を伴う怪しげな調査において、2つの重大で愚かなミスを犯して、原子力ロビーによる「放射線被曝の押付け」の目論みのひどさを白日の下に晒した。
 おまけに、御用学者と呼ばれる早野龍五氏は、10省庁による「放射線リスクに関する基礎的情報」の<ご確認やご助言をお願いした専門家・有識者の皆さま>に名を連ねている。役人たちが使う「基礎的情報」が全く信用できないことをも明らかにしている。
 また、復興庁「放射線のホント」にも【この冊子の作成にあたり、お話を聞いた先生】10人の一人が早野龍五氏なのだ。「放射線のホント」の「嘘」が明らかだ。

(参考)<原子力規制委は放射線審議会を使って被ばくを強要する委員会〜ガラスバッジ測定から「毎時0.23マイクロシーベルト」を緩めるな!>(連載「原子力規制委員会は再稼動推進委員会」)http://www.jca.apc.org/~kimum/NRAno157.html
以上