第316回定例会(2018.4) HPVワクチン薬害の現実と報道

人権と報道・連絡会の第316回定例会が4月20日、東京・水道橋の「スペースたんぽぽ」で開かれ、約30人が参加した。テーマは「HPVワクチン薬害の現実と報道」。

数年前、子宮頸がんの撲滅を掲げ、芸能人を起用するなどしたHPVワクチン推奨のキャンペーンがメディア上で大々的に展開されたことは記憶に新しい。しかし、その結果、数多くの人が副作用の被害に悩まされ、全国各地で国と製薬企業を相手にその責任を追及する裁判が起こされ、現在、4つの地方裁判所で計125人の原告による訴訟が闘われている。こうした状況に、メディアはどのように荷担したのか。
安全だと宣伝し、回復しようのない被害をもたらすことに関与したメディアの責任もまた、問われるべきではないのか。長年、NHK記者として薬害事件の取材にかかわり、現在は大学での研究に携わりながら、薬害防止を目的に活動するNGO「薬害オンブズパーソン会議」のメンバーとして、被害者支援に取り組む隈本邦彦さんから報告を受け、討論した。