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右翼勢力の圧力下の「女性国際戦犯法廷」番組改ざんに対して 2001年2月24日 NHK海老沢勝二会長殿 「女性国際戦犯法廷」国際実行委員会 2001年2月23−24日韓国ソウルで開催された「女性国際戦犯法廷」国際実行委員会は、日本のNHKが同年1月29日から2月1日まで4回にわたって放映したETV2001シリーズ「戦争をどう裁くか」の第2回「問われる戦時性暴力」(1月30日放映)は「法廷」について誤解と偏見をもたらす番組であり、「法廷」主催者としてNHKに強く抗議します。 第一に、この番組は、「日本軍性奴隷制を裁く「女性国際戦犯法廷」」というフルネームさえ一度も使わず、主催者や参加者など「法廷」についての基本的事実も伝えず、他方で、「法廷」に対する批判的発言や「法廷」に関連のないことに時間を費やし、日本軍性奴隷制(「慰安婦」制度)が、この番組のテーマである人道に対する罪としての戦時性暴力であることを意図的に隠蔽している。 第二に、この番組は「法廷」を紹介しながら、肝心の「人道に対する罪で昭和天皇裕仁有罪、日本国家の責任」という判決に一切ふれず、この番組が意図したというアジアと日本の和解を妨げる結果になっている。和解は被害者側が提案するものであり、被害事実さえ認めず、日本の責任さえ隠したままの正義のない和解をアジアの被害国、被害者が受け入れることはあり得ないからである。 第三に、この番組は、被害女性の証言に裏づけがない、と信憑性を疑い、しかも、「慰安婦」は被害国の売春業者に売られて商行為を行なっていたなどという暴言を一方的に流しており、日本軍性奴隷制の被害女性すべての名誉と尊厳を再度踏みにじって、名誉毀損を犯している。 第四に、この番組では、「法廷」が民間法廷であるにもかかわらず、国家権力による刑事裁判に適用される原則に反していると、「法廷」に敵意を持つ発言者だけでなく、公平であるべき司会者までが批判的解説をしている。これは、人道に対する罪や戦争犯罪を審判する権利は市民にもあるとしてこの「法廷」を主催し、参加した世界各国のすべての人々、そして「法廷」を支えた国際市民社会に対する侮辱である。 第五に、日本社会に強まる右翼勢力の妨害の中で、NHKが、放映直前にいたるまで番組を大幅に改ざんし、報道自主規制をしたことは、言論・報道の自由を守る公共放送の責任を放棄し、基本的人権である知る権利を奪うものである。それは、言論弾圧の下で、強行された軍国主義の復活につながり、再び、日本が戦争犯罪と人道に対する罪を犯す事態を招くことが憂慮される。 以上の理由から、「法廷」国際実行委員会は、NHKがこの番組制作の過程を公開し、誠意をもって謝罪し、「法廷」を公正に報道する番組を制作、放映することを強く要求します。この要求に対して、速やかに回答するよう求めます。
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