島田雅彦さんからのメッセージ

2700人の署名は報道現場での自主規制に悩むジャーナリスト一人一人に勇気を与えるに十分な数だと思います。あとは個人的な理性の問題です。大会社に務めるジャーナリストほど言論の自由の本質を歪めやすい。それを自覚してもらうにはタブーの境界を手探りで見極めるように書いたり、発言したりしなければならないと思います。案外、ジャーナリストは全然タブーでないことも神経質に自粛したりしているようですから。たとえば、島田は皇室がらみの恋愛小説を書いているから、わが新聞での連載はさせない方が安全だ、といったように。その自粛には根拠がなく、また誰がそういっているのかも曖昧です。しかし、確実に某紙の編集方針に影響を与えている。こういう体質が言論の自由の首を締めている、と思います。先に提出した一言〔注〕と合わせて、この思いを集会に当てたメッセージに代えさせて下さい。集会の成功をお祈りします。

注)「マスメディアは報道においても、論説においても組織的に自粛を行おうとしている。記者やディレクター個人の努力が会社組織によってつぶされているのだとしたら、彼らは言論の不自由と会社のしがらみ両方の犠牲になっている。署名を通じて、彼らに勇気を与えられればと願っている。」