読む・視る

(余録)「ターミネーター」「ジャスティス」「12人の怒れる男」


 

 

 この(余録)は前回の「大学の契約更新問題」に引き続き、大学での非常勤講師として大学生たちとのつきあいの中で出会った話を書いていくことにします。私は後期にA大学とB大学とで教職概論(概説)の授業を持っています。A大学では20歳前の、B大学では18歳の若い学生とつきあうのはなかなか新鮮でおもしろいものがあります。今日はB大学の講義の余談で話した映画の話題をします。

 今年はじめて演劇部の「劇団展覧劇場」の招待券を学生からもらいました。「Mr.アンドロイドの試行」という劇で、招待券をくれた1回生の学生も出るというので、見に行くことにしました。お芝居は遠い遠い未来世界の「アンドロイドの愛」の話でした。新入生ふたりもがんばって演じていましたし、今の若い人は「アンドロイドもの」が好きなのだと納得しました。次の週の授業で「大変おもしろかった。僕もアンドロイドが主役の映画『ターミネーター』が好きだった。アーノルド・シュワルツェネッガーも知事になる前がよかったな。」とその映画の話をしました。
「ターミネーター」については次の「Wikipedia」を参照ください。>>>こちらです...

 また次の機会に封切り日に見た日本映画「ステキな金縛り」(三谷幸喜)の話(僕は三谷幸喜のフアンで、三谷幸喜は喜劇の脚本を書いたらピカ一で、芝居の演出、映画監督もしていること、この映画は幽霊ものと法廷ものの合体したおもしろさがある。)をしました。そうすると、授業を終わってからある女子学生が「映画の話をしてくださって、うれしかったです。先生、『ジャスティス』って映画知っていますか?」と話しかけてきました。僕はこの映画を知らなかったので、TSUTAYAの会員カードが切れていたため、再度会員になり、DVDを借りて見ることにしました。実は私は映画は映画館で見るのをプリンシプルにしていまして、ビデオやDVDで見ることはこれまでほとんどなかったのです。「ジャスティス」は2作品ありました。ひとつは1979年の作品で、これだと思いました。監督はノーマン・ジュイソン、主演はアル・パチーノで、弁護士アーサー(アル・パチーノ)が厳格な法の遵守を旨とする判事と対決する法廷ものの傑作でした。(もうひとつはブルース・ウィリス主演の戦争アクションもののようでした。)
「ジャスティス」(1979年)については以下を参照ください。>>>こちらです...

 次の授業で「ジャスティス」を見た感想を話をし、アメリカ映画で法廷ものの原形になっているのは1957年の「12人の怒れる男」(監督はシドニー・ルメット、主演はヘンリー・フォンダ)であると紹介しました。(これもあらためてDVDで見ました。)また、ロシア映画でリメイクされた「12人の怒れる男」(2007年、監督はニキータ・ミハルコフ)は、背景にチェチェン問題があり、大変おもしろいと紹介しました。(後日、DVDを借りて、再見しました。)ところが、彼女が授業終了後、「私が見た『ジャスティス』はブルース・ウィルス主演の方です。」というのです。それで、DVD「ジャスティス」(2002年、監督はグレゴリー・ホブリット、主演はブルース・ウィルスとコリン・ファレル)を借りて見ました。これは第2次世界大戦中のドイツ軍捕虜収容所の話で、単なる戦争もの活劇映画でなく(ブルース・ウィルスさん、先入見でご免なさい!)、ある殺人事件を裁く軍法会議を舞台にした大変シリアスな法廷ものの傑作でした。その背景に当時のアメリカの黒人差別を描いたものでした。いや~大変おもしろい映画を教えてくれたものです。このようにして若い学生に映画について教えられるという楽しい時間を持つことができました。
「ジャスティス」(2002年)については以下を参照ください。>>>こちらです...

「12人の怒れる男」(1957年、2007年ロシア版)については以下を参照。>>>こちらです...

読む・視る

書評・映画評・教育時評・報告を掲載します。

学校訪問

これまで管理人(松岡)が取り組んだ学校訪問・学校間交流の記録です。

旅の記憶

これまで管理人(松岡)が出かけた旅の記録です。