都立三田高校事件第五公判
松村さんに殺意なし
古澤英樹(99・10・22)
捜 査 官 の 誘 導 尋 問 の 問 題 性 浮 上
第5回公判は、三田高校長机上に爆発物をおいた事件について、松村高太郎さんの犯意をめぐる供述調書の任意性が問題となり、本人質問が行われました。
供述調書では、校長机上に爆発物をおいたのは、同校校長を「殺すつもりだった」とあり、これに基づいて殺人未遂で起訴されています。ところが、松村さん自身の気持は「怪我させるつもり」でした。どうして、供述調書では殺意があったとなったのか。そこには、捜査官の誘導ないし誤導的取り調べがあったことが明らかになりました。
「爆発物の威力はとても強くひとが死んでもおかしくない程であった。だから君は殺すつもりがあったのだ。事件について反省しているのなら、校長を殺すつもりであったとすれば、裁判官の心証もよくなる」 と言われ、「殺人未遂」はもう決まっていることで、「警察はウソを言わない」と思い、捜査官に
言われるまま松村さんは同意してしまったのです。
松村さんは、校長机上に爆発物をおいたとき、その威力はそんなに強くない、せいぜい怪我するくらいだと思っていた。だから、爆発物をおさめた紙箱の底に真鍮板を置きそれに「組合弾圧やめろ。東京教組・都高教」とドライバーを使って彫り込んだ(警視庁爆発物処理班のミスで爆発がおきたが、真鍮板は文字が読めない程度に破損していた。つまり、爆発物の威力について、松村さんは当初、それ程強いものだという認識はなかった)。
松村さんは3月12日に逮捕され、翌日から取り調べを受けていたが、弁護士を選任したのは3月25日で、その間、取り調べに対して無防御状態だった。そのため捜査官の誘導ないし誤導尋問にのせられてしまったというわけです。
松村さんはライフルのクレー射撃が趣味で、銃弾を持っていた。爆発物の威力を高めるためには、ライフル銃の弾の火薬を使えばいいのだが、それをせず、花火の火薬を用いたのは、ひとを殺すためではなくて、怪我がでるくらいの威力に抑えたかったからです。
という訳で、殺意は否定されました。
次回公判(12月13日1時20分。東京地裁510法廷[地下鉄桜田門・霞ヶ関下車]では、三田高校などの事件と「あり方検」路線による管理強化との関係について、本人質問が行われます。次回公判で、松村さんが、何故直接行動にでたかが明らかになるわけで、重要な問題性があります。
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