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安全性が確認されるまで解体工事を始めるなという要望拒否
バイエルアグロケム(株)の農薬工場跡地の水銀処理問題で八王子市が回答
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福富 りえ子
八王子市並木町にある旧日本特殊農薬、現日本バイエルアグロケム株式会社では、1942年から50年間にわたり当地で農薬を製造してきました。1992年操業停止後、96年のボーリング調査で土壌が水銀で汚染されていることが判明しました。会社側の発表によりますと約60,000立法メートルの土が無機水銀に汚染されており、内34,900立方メートルが10ppm以下、2,500立方メートルが1,000ppmを越え、濃度の最高値は、5,200ppmだということです。水俣病を引き起こしたチッソ排水口近くの泥土の最高濃度が2,010ppmだったということで数値の大きさを感じてください。
バイエルアグロケム社は荏原製作所や大林組と組み高濃度の水銀を土壌から気化し採取するプラントを建設しました。土壌を700度から900度に加熱し水銀を採取するプラントは約70億の建築費ということです。98年4月から汚染土壌の加熱処理が開始されました。 プラントが稼働してから2ヶ月くらいで周辺住民に体調異変が起こり始めました。金属味、舌の痛み、目の痛み、頭痛、口内炎、吐き気、倦怠感、発熱、咳、息を吸うと気管が苦しい、手足のしびれ、ひどくなると胴体までのしびれ、爪の変形といった症状が出始めました。子どもの中には、手足の異常で倒れたり、本人が意識しないで顔や肩を動かすといった状況になりました。 異変を感じた、めじろ台の田口操さんらが自費で毛髪の分析をアメリカの研究機関に依頼しました。毛髪から水銀、ヒ素、鉛が高濃度で検出され、神経気管に影響がでる量だというコメントが付いてきたそうです。また、北里大学病院アレルギー科化学物質外来で化学物質過敏症と診断されました。 99年10月に近隣住民と反農薬東京グループが周辺7ヶ所の土や埃を採取して、千葉大学の中川教授に分析をお願いしました。工場近くの踏切そばからは、3.15ppmという水銀が検出され、工場隣のアパート前からは、2.33ppm、工場から道路を隔てたのマンションのベランダの埃からは、2.30ppmの水銀が検出されました。東京都の汚染土壌処理基準は2ppm、環境庁の含有量参考値というのが3ppmです。7ヶ所中3ヶ所が都の基準を越えていました。 フォー・ザ・チルドレン、生活舎、人類生き残り研究会、ネットワーク農縁世話人会、反農薬東京グループ、やさい畑連名で、早急に工場の操業停止を日本バイエルアグロケム社、八王子市、環境庁に申し入れを行いました。 農薬工場では有機水銀剤、有機りん系、カーバメート系、有機ヒ素系、硫黄系、銅系などの農薬を生産していたようです。ですからこの問題は水銀汚染の問題だけではありません。土壌を加熱処理する事によりどんな化学物質が飛散しているかもしれないのです。現に健康被害がでで、子どもたちが苦しんでいます。住民の要望に対する回答は即、操業を停止して調査をしようというものではなく、このまま続けて早く操業を終わらせてしまいたいというものです。人の命より優先するものがあるなんておかしな社会です。水俣公害は、もっと早く因果関係を明らかにしていれば、大勢の被害者を出さずに済んだといわれています。教訓がなぜ生かされないのでしょうか。知ってて企業の利益を優先するのでしょうか。12月11日(土)14:00から総合福祉センターで現状報告と勉強会があります。ご参加ください。(この勉強会は終了しました。) |