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第28回公判が2004年4月19日(月)1003号法廷で開かれ、検察側申請のH証人(科捜研技術吏員)の尋問が実施されました。
そもそもH証人の尋問が採用されたのは、先に裁判所によって実施された京大グループの「ガソリン燃焼の特徴と本件火災」に関する鑑定に対して、検察側が科捜研のH氏に意見を求め、同氏の意見書が検察側申請書証として請求されたからです。
弁護側がH氏作成の「意見書」を不同意としたことから、H氏の証人尋問が実施されたものです。
4月19日の期日において、H証人は、京大鑑定書の「ガソリンは水よりも粘度が低く、コンクリート表面に流せば、水よりも速やかに、かつ滑らかに広がりながら流れ下る」「コンクリートへのガソリンの染み込みについては、少量の染み込みはあっても流量を本質的に左右するほどの量ではない」「7リットルという大量のガソリンを燃やした(というが)被告人がほとんど火傷を負わなかったことは疑問と言わざるをえない」等の鑑定結果に対し、以下のような意見を述べました。
まず、7リットルのガソリンをコンクリート床面に流した場合、速やかに流れ下るのではないか、すなわち車両床下に収まらないのではないかとの点に関して、H証人は、過去別件で実験をしたデータに数々の仮定の数字をあてはめた上で、「車体の下から外に出ない範囲内にガソリンの広がりが収まる可能性があるのではないか」との意見を述べました。
これに対して、弁護側から、仮定の数字の算出根拠について問が発せられ、結局、車体の下にはみ出さないという結論を出すために数字を操作しただけではないのか、との反対尋問がなされました。
また、ガソリンのコンクリートへの染み込みについてH証人はガソリンの方が「染みこみながら薄く広がっていくように見える」と証言しましたが、H証人のやった実験というのは約20ミリリットルの水、あるいはガソリンをまいて目視した感想を述べたにすぎず、液体が染みこむという事象についての科学的考察がなされたわけではないという点が質問されました。結局、本件ガレージの傾斜を再現した上で、7リットルのガソリンを使用して実際におこなってみなければわからないことをH証人も認めた結果となっています。
さらに、火傷の点について、H証人は「ガソリンを撒いてライターで着火しても軽度のやけどで済んだ事例を知っている。」と証言しましたが、反対尋問では、過去検察側がおこなった再現実験の写真を示した上で弁護側から質問がなされ、気化したガソリンが撒いた範囲よりも大きく横に広がっていくことと、その危険性について指摘がなされました。
全体に、H証人の尋問内容は、「自白に基づくガソリンの燃焼の不自然性」を鋭く指摘する京大鑑定について、独自の意見を述べるも、科学的考察に裏付けられたものではないことが明らかになりました。
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