葉っぱ青木さん控訴審 第14回公判 2002.5.30
◆右陪席裁判官の交替にともなう更新弁論

第14回公判では・右陪席裁判官の交替にともなう弁護側の更新弁論
2002年5月30日(木)午前10時30分から、控訴審第14回公判が開かれ、右陪席裁判官の交替に伴う「更新弁論」が弁護側によって行われました。

<本件火災発生初期の火災状況について>
この冤罪事件の核心といっても良い本件火災発生初期の火災状況について、「車底の局所的な火災であったこと」「再現実験で見られる黒煙はほとんど発生していなかったこと」「再現実験では黒煙と火災がほぼ同時に起こり、いっきに燃えあがっていること」など、本件火災を実際に目撃した複数の近隣住民の証言との食い違いの数々が指摘されました。

<本件火災発生の原因について>
そして、本件火災発生の原因については、車両に何らかの欠陥があって自然発火したと考える方が合理的であることが指摘され、例えば東京消防庁管内では、駐停車中の車で年間実に約300件余の車両火災が発生していることが挙げられました。
本件火災ではキャニスターからの燃料洩れなど、車両内燃機関に不具合が生じて火災が発生した可能性が高いことや、そのように考える方が、初期火災の目撃証言とも合致していることなどが詳細に指摘されました。

<自供、供述調書の任意性について>
青木さん、朴さんの自供、供述調書の任意性についても強い疑いがあることが、矛盾点を挙げて指摘されました。
  • 「車両の給油口の内蓋は閉めたが、外蓋は少し開けておいた」という朴さんの供述。「玄関扉に鍵をかけた」とする二人の供述。
  • 放火したものの、火事だと気がつかれれば、『計画』は途中で失敗する可能性があったことや、自動車が燃えても風呂場にまで火がおよぶかどうかを予測することは常識から考えても極めて難しかったことなど。
  • 長女にかけられていた保険金1,500万円は、実際のマンション購入資金4,050万円とはかけ離れた低額であること。
  • 殺害の共謀がたった2回から3回だけ行われたとされること。
  • 火災に巻き込まれないようにどうやって火災現場から逃げるのか、火事の後家族の生活をどうするのか等々。

用意周到な共謀、計画が行われた様子がまったくうかがえない不自然さが指摘されました。
また二人が違法な身柄拘束で自供、自白を強要されたことも任意性に重大な疑問があることが明確に指摘されました。

最後に、青木さんの父親による供述である「車庫の勾配」について、再現実験がまったく考慮していないことに強い疑念を示し、この「勾配」も加味した「検証・鑑定」が不可欠であることを裁判長に訴え、弁論は終わりました。(岸本記)