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朝鮮学校見学に参加して

梅垣留美

 在日朝鮮・韓国人については、以前在籍していた短大の講義で少し話を聞いたり、新聞等で関連記事に目を通したりして、多少知識としては、把握していたつもりでしたが、「朝鮮学校」となると全く未踏の世界でした。むしろ、無知8故の先入観から、彼等の生活におけるその学校の重要性を軽視し、問題の対象外へと振り分けてきたように思います。よって、私を朝鮮学校へと誘い、先入観を払拭して、改めて彼等の学校教育の重要性を考える機会を与えてくれた民受連(民族学校出身者の受験資格を求める阪大連絡協議会)の1枚のビラとの出会いは画期的なものでありました。

 12月5日の当日、30名程の参加者に連なり、まず生野朝鮮初級学校の門をくぐりました。全学級で授業が行われている最中だったので、1時間弱程二手に分かれて自由参観をしました。民受連の方達を筆頭に各教室で行われた参加者への通訳、説明等も、より客観的な把握をするのに大きな助力になりました。各教室には金日成等の肖像画が掲げてあり、生徒達は常にそれに向かって机を並べ授業を受けていました。先生方は、女性であればチマチョゴリ、男性は洋服に身を包み、男子生徒は制服の半ズボン、女子生徒はスカートを一様に着用していました。学校内では原則として朝鮮語の使用が奨励されており、掲示物、生徒間での日常会話等にも徹底されていましたが、教室の棚に並べられた子供向けの日本語の書物、日本語の辞書、授業での固有名詞等に見られる日本語の使用等も節々で見受けられました。

 次の目的地の東大阪朝鮮中級学校でも同様に、30分程自由に授業参観をしました。初級学校と違って、中級学校では女生徒は女性教師と同様、紺地のチマチョゴリ、男子生徒は詰め襟学生服を着用していました。校舎も初級学校に見られるような独創的な雰囲気はなく、日本の公立学校のようにコンクリート一色の質素な造りでした。

 続いて、同校の会議室で校長と参加者の懇談会をもちました。女生徒のチマチョゴリの着用、国語(朝鮮語)教育、同校への編入学等に関する多くの質問が参加者の側から発せられ、校長先生との質疑応答が30分程続きました。

 中級学校を後にして、再び参加者一同初級学校へ足を運び、同様にここの校長先生との懇談会が続きました。前回の質疑応答で発言できなかった参加者からも新たに質問が投げかけられ、全国レベルでの朝鮮学校設立の背景及び現状、財政面、北朝鮮への同校教員の語学研修、校則、生徒の親御さん達や地域との日常的な関わり等、内容も多種に及びました。

 午前中のスケジュールを終えたのが、2時ぐらい。午後からは参加者も減り、皆で焼き肉を食べながら団欒した後は希望者の5、6名で中級学校での放課後のクラブ活動見学をして、全てのスケジュールを終えました。

 

 この1日の見学会だけでは消化できない疑問点は沢山ありますが、なかでも彼等が最も力を入れている国語(朝鮮語)教育に関して大変興味を持ちました。家庭内や地域で生まれた時から日本語に慣れ親しんできた子供達に、6、7才の段階から全ての科目を朝鮮語で教え、校内でも日本語の使用を禁止することは、並大抵のことではないでしょう。ましてや、一歩学校の外に出れば、そこでは日本語の使用が当たり前であり、朝鮮語を使用する必要性、ましてや歓迎されることは皆無でしょう。そういう環境の中で、いかに子供達に徹底した朝鮮語を身に付けさせるのでしょうか。

 この疑問を解決すべく次回の見学会にも足を運びたいと思います。


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