イラク戦争では、12年前の湾岸戦争に引き続き、米・英軍により大量の劣化ウラン兵器が使用されました。今回の戦争では、従来の対戦車砲などの通常弾に加えて、バンカーバスター、精密誘導弾、巡航ミサイルなどの兵器で桁違いの量の劣化ウランが、人口密集地帯のバクダッドをはじめ、イラク全土に撃ち込まれまき散らされたことは間違いありません。劣化ウランとは、原発などの燃料として天然ウランからウラン235を濃縮したときに出る残りカスで、成分のほとんどは半減期45億年の放射性物質・ウラン238です。極めて重たい物質なので、砲弾やミサイルなどの弾頭に広く利用されるようになりました。これが戦場で使用されると、細かい塵となって大気中に飛散したり地下水を汚染したりするので、核爆発を伴わない核兵器ともいえます。
はじめて実戦に使われた湾岸戦争後、イラクの人々や米軍の帰還兵とその子供たちに拡がったガンや白血病、先天性障害児の出産率の増加などの原因として強く疑われ、国連の人権小委員会では、劣化ウラン弾は核兵器などとならび、非人道的兵器として使用禁止決議が採択されています。
世界で唯一の被爆国であり、被爆者に対する医療分野でも高い水準をもつ日本は、イラクでの劣化ウランによる汚染の調査、健康診断などの医療支援に「復興」の過程で取り組むべきです。またこれを第一歩に、劣化ウラン兵器の国際的な禁止・廃絶を、全世界に訴えていくことを求め、以下要請します。
一、日本政府は、今回のイラク戦争で大量に使われた劣化ウラン兵器による人体や環境への影響について、民間NGOなどとも協力しながら調査すること一、米・英政府と軍に対して、イラク戦争での具体的で詳細な劣化ウラン兵器の使用実態の情報を開示するとともに、汚染の調査や残骸の除去、被害者の治療を早急に行うよう求めること
一、国連等の国際機関に対し、率先して劣化ウラン兵器の禁止と廃絶を要求すること
川口順子外務大臣 殿
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呼びかけ・集約 劣化ウラン研究会
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