沈黙を破った女たちが尊厳をとりもどすために!

〜東京で2000年『女性国際戦犯法廷』12月8日から始まる〜

 橘 統子

勇気を持って沈黙を破ったアジアの『慰安婦』たちは、旧ユーゴなど世界各地で起こってい る武力紛争下の性暴力被害女性たちを励ましています。『慰安婦』問題は決して遠い過去の 話ではなく、未来を切り開く勇気ある女性たちの今の話なのです。

2000年「女性国際戦犯法廷」で責任者を明らかにすることで20世紀を締めくくり、今後戦時・ 性暴力が繰り返されないように、女性に対する武力のない21世紀を創りたいと思います。 被害女性も加害国の女性も、そして世界中の女性が心を一つにして力強いうねりにしていきましょう。

 「女性国際戦犯法廷」とは、アジア太平洋戦争(1931−1945)中に日本軍の『慰安婦』 にさせられた女性たちは、生き残っても戦後苦しみの歳月を生きていました。1990年代に なって初めて名乗り出て、つらい体験を語り始めました。韓国、北朝鮮、中国、台湾・フィリピ ン、インドネシア…尊厳と人権を取りもどしたいという彼女たちの切なる願いはいまだにかな えられず、無念の思いで次々に亡くなっていきます。

加害責任を明らかにしてほしいという叫びに応えて、被害国をはじめ世界の女性たちが民間 の「女性国際戦犯法廷」を開くことにしたのです。その目的は「慰安婦」制度が女性への戦争 犯罪であったことを明らかにして、それを歴史の記録として残すことです。(VAWW−NET Japanより)

 被害女性の無念を晴らすためにも、今後戦時・性暴力は決して許されるものではない事 を世界に知らせるためにもこの法廷を成功させましょう。日程は下記のとおりです。

 この法廷を成功させるため世界の女性が大勢かかわっています。裁判官・国際的に著名 な法律家・国際人権、平和教育、歴史の分野からも多数の女性が「女性国際戦犯法廷」の 構成員となっています。みなさんのご協力、カンパなど是非お願いします。

 詳しくは橘まで。(T&Fは0797−88−4759)

「女性国際戦犯法廷」の傍聴のためには事前のお申し込みが必要です。
  日本国内で公募する傍聴者の定員は、12月8日〜10日は一日600名、12日は別会場となるため200名です。

日程と主な内容  (オープニング以外の全日程に、同時通訳がつきます)
12月7日(木)
〜オープニング〜
「法廷」に出席される被害女性への激励と、亡くなられた女性たちへの鎮魂をテーマに、ビデオ上映や被害女性の気持を表した各国の舞踊・歌などの披露。裁判官ら「法廷」関係者の紹介。
申込不要当日券(500円)
12月8日(金)
9:00〜18:00
〜「法廷」第1日〜
首席検事による起訴状発表。続いて、韓国、北朝鮮、台湾各国の起訴状、被害者証言、証拠の説明など。
申込 要傍聴券(3000円)
12月9日(土)
9:00〜18:00
〜「法廷」第2日〜
中国、フィリピン、インドネシア各国の起訴状、被害者、証言、証拠の説明のほか、専門家証言など。
申込 要 傍聴券(3000円)
12月10日(日)
9:00〜18:00
〜「法廷」第3日〜
日本の加害責任(天皇を含む)、戦後責任、専門家証言、検事の論告など。
申込 要 傍聴券(3000円)
12月11日(月)
9:00〜18:00
〜「現代の武力紛争と女性」国際公聴会〜
アフガニスタン、ビルマ、東チモール、コソポ、ルワンダ、グァテマラ、軍事基地など世界中の約12の紛争地 の被害女性の証言と専門家による分析、行動提起。
申込不要当日券(2000円)
12月12日(火)
9:00〜18:00
〜「法廷」第4日〜
判決言い渡しと裁判官全員によるコメント。
申込 要傍聴券(4000円)