Subject: [wsfj 2376] 昨年、日本ダム史上最大の地すべり災害が発生
From: "IROHIRA Tetsuro" <DZR06160@nifty.ne.jp>
Date: Wed, 14 Jul 2004 13:06:45 +0900
Seq: 2376

昨年、日本ダム史上最大の地すべり災害が発生

奈良県吉野郡大滝ダム


昨年3月、奈良県吉野郡川上村に大滝ダムが完成し、
試験湛水をはじめたところ、半分ほど水がたまったとき、
ダム堤から4キロほど上流の白屋地区で地すべりが発生、
37戸77人が校庭のプレハブに緊急避難しました。


= 15倍にふくれあがった建設費 =
大滝ダムは約40年かかって完成しましたが、当初の建設
予算は230億円。その後5回にわたって予算を増額し、
現在は3480億円と約15倍にふくれあがっています。
地すべり対策費がこれから増額されれば、最終的にいくら
になるのか見当もつきません。

= 地すべりは予測されていた =
30年前、地すべりの危険を心配した白屋地区の住民は
大学に依頼して調査しました。その結果は「白屋地区
の地すべりは拡大され、それを防止する方法はないので、
水没者と同じように安全な場所に移転するより他はない」
と結論されていました。国はこれを無視し、「地すべり対
策をするから安全」と言ってきました。

= 国土研がシンポ =
04年6月13日国土問題研究会は京都でシンポジウムを
開き、大滝ダム地すべり災害の調査結果を発表しました。

http://ha2.seikyou.ne.jp/home/kokudo/special/Sympo0406.pdf

それによると今回の地すべりは国が言うような「浅い地す
べり」ではなく、深さ50〜70メートルに達する「深い地すべ
り」である可能性が高く、全面的安全策は不可能に近い、
との推論です。日本ダム史上最大の地すべり災害です。

= 諏訪湖より大きい貯水量 =
大滝ダムは堤高100メートル、堤長315メートル、堤体積
103万立方メートル、総貯水量8400万立方メートル。
(諏訪湖が約6000万立方メートルです)地すべり対策が
もし不可能なら、このダムには水をためることができず、
巨大なコンクリートの廃墟と化す可能性があります。

= バイオント・ダムの地すべり =
世界ダム史上最大の地すべり災害として知られているのは、
イタリアのバイオント・ダムです。
1960年11月、竣工直後の試験湛水中にダム左岸に滑動
が生じました。63年には滑動が次第に大きくなり住民がダム
公社に連絡しましたが、公社は「心配ない」と回答。
63年10月8日、貯水位が満水面下9メートルのところに達
したとき、急に滑動量が大きくなったので、公社は水位を低
下させはじめました。
翌10月9日、大音響とともにダム左岸に地すべりが発生。
湖面の上700メートルの山腹から約2億7000万立法メー
トルの土砂がダム湖に滑落して、湖面にダム津波が発生。
堤体は残ったものの、約3000万立方メートルの水が堤体
を越流。高さ70メートルの「水の壁」となって流れくだり、
河川水位は50メートル上昇、2125名の死者が出ています。
最大被害のロンガローネ村はほぼ全滅でした。

(04年7月1日発行の「環境会議通信」 巻頭言より抄録)



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