この社会運動団体の集まりは、新自由主義グローバリゼーションに反対するとい
う原則に立ち、戦争にもWTOにも反対するという立場から行動を起こすことを呼
びかけています。主要な構成団体はブラジルのCUT、MST、ATTACフランス、世界
の女性行進、Focus on the Global South、KCTU、KoPA、COSATSUな
どです。
今年2月15日に行われた反戦世界同時行動、9月13日のWTOに反対する世界同時行
動などは、この社会運動団体が呼びかけた行動でした。
 この会議は、世界社会フォーラムの第1回から開催されており、私たちATTAC
Japanもこの会議に参加しています(この会議では、毎年、行動を呼びかけるス
テートメントを作成し、発表しています。過去のステートメントを入手されたい
方はATTAC Japan(attac-jp@jca.apc.org)までご連絡ください。)。

なお、呼びかけ人の一人には、先日来日したイラク民主化運動のリーダーである
リカービさんも名を連ねています。
私たちATTAC Japanは来日中のリカービさんと面談し、「日本は自衛隊をイラク
に送るべきではない」という彼の姿勢を確認しました。
(リカービさんは、11月にパリで行われた欧州社会フォーラムでイラク憲法制定
国民会議準備委員会のメンバーとしてコミュニケを発表しています。このコミュ
ニケはイラク民衆の声を代表するものとして発行されました。この日本語版を入
手されたい方は、同様にATTAC Japan(attac-jp@jca.apc.org)までご連絡くださ
い。)

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<長文ですみません>

活動者会議[活動家の集い]

2003年世界社会フォーラム(WSF)中に開かれた社会運動団体の会議において世界
社会運動ネットワーク(SMN)の設立が確認され、以来1年間このネットワークは
機能してきました。ここで、今、私たちは2004年WSFムンバイに向けた準備に取り
掛かっています。

パリで欧州社会フォーラムの終了後、SMNの約40人が集まって会議を開きました。
同会議の概要と結論は下記の通りです。

下記のように、ムンバイに向けた計画を進めるために作業グループの設立が確認
されました。皆さんにこのグループへの参加に関心があるかどうかをお聞きした
いと思います。当然のことですが、上述したパリの会議にはアジアから参加した
運動団体またはネットワークは多くありませんでした。そこで、アジアの運動団
体がこの計画に参加できるように、グループをさらに広げる必要があります。

私たちは、皆さんがこのきわめて重要なプロセスに参加してくださることを期待
します。過去3回のWSFにおいて、社会運動団体会議は、私たちがグローバルな
資本主義、戦争および帝国主義に対する国際的な運動を強化し、拡大する重要な
機会を提供してきました。さらに、この会議は私たちのさまざまな闘いについて
理解を深めて、国際的なアクションのための共通のアジェンダ(討論課題)を構
築することにも寄与してきました。この一連の活動の成果は、、社会運動団体会
議が今年呼びかけた戦争に反対する2月15日世界同時行動デーとカンクンのWTO
閣僚会議を失敗させるための世界同時行動で証明されています。次の「活動家の
集い」(「社会運動団体会議」を改称)も同様に重要なものとなるでしょう。

作業グループへの参加を希望する場合、または今後も情報を入手されたい場合は、
ネットワークの連絡を担当しているDiego Azziにeメールを送ってください
(movsoc@uol.com.br)。

この案内を作業グループへの参加に関心がありそうな運動団体またはネットワー
クにも転送してください。

皆さんが私たちに加わってくださることを期待します。

連帯して

Rafael Freire (ブラジルCUT)
Nicola Bullard (タイ、「フォーカス・オン・ザ・グローバルサウス」)



社会運動団体ネットワーク(SMN)会議報告、パリ、2003年11月17日
[本報告はGustavo Codas (CUT、Brazil)によって作成された]

議題
1) 評価(2003年1月ポルトアレグレから2003年11月パリまで)
2) WSFインド・ムンバイにおける構想
3) イラクおよび中東に関する構想
4) 活動方法(ムンバイ以降の継続のための討論)
5) ムンバイに向けた国際作業グループ
6) その他の情報


1) 評価(2003年1月ポルトアレグレから2003年11月パリまで)
概要:会議参加者のすべての発言を再現するのではなく、議題4)に関する議論
について、より詳細に報告する。ここで概略説明したすべての点について、私
たちが「合意」に達したと考えるべきではない。討論の結論が出されるのはム
ンバイにおいてである。

* 運動団体の間に大同団結の精神は維持されてきたが、そのための方法(メソッ
ド)を確立することはできなかった。そのような方法を確立するために、私た
ちはこれまでの経験に学び、成功(と失敗)の要因を評価しようとする

* 私たちがポルトアレグレで共通課題として提案したことは、地域によって形
態や規模は異なっていたが、実行されてきた。最もすばらしい経験は戦争に対
する動員と、(多くの問題はあったが)WTOに対する動員である。

* 私たちは国際レベルで共通課題への取り組みの結果について分析し、また、
国内レベルにおいてもそれらの共通課題がどのように取り組まれたのかについ
ても分析する必要がある(一部の国では反戦の動員については非常に強力な運
動のダイナミズムがあったが、WTO反対の動員ではそれほどではなかった)。

* 私たちは、まだ運動団体の間で戦略的討論を深めることに成功していない。
2001年以来、私たちが追求してきた課題にもとづく大同団結のための
プロセスに、社会運動団体会議に参加する運動団体の間での戦略的論争を拡大
するための開かれたスペースを追加する必要がある。これは戦略の「統一」を
意味するのではない。これは討論をより豊かにし、より政治的かつ広範なパー
スペクティブ(視野)をもたらすことに役立つだろう。

* 全般的な動員を組織する上では、今の私たちの調整能力のレベルで間に合う
かもしれないが、より具体的なキャンペーン(例えば、公共サービ
ス、健康、教育など)を組織するには、年に4〜5回会議を開く必要があろう。

* 優先度の高いテーマ別領域(例えば、戦争)を発展させる必要がある。

* この2、3年の間で多くのことが変わった。今や新しいグローバルな状況があ
る。(2001年初頭に持った)同じコンセプトがまだ当てはまるかどうかを調べ
てみる必要がある。戦争に反対する幅広い連合が設立されたが、政治権力(議
会、政府)に、より圧力をかけるために、どのようにして何百万もの人々を街
頭に集めたらよいであろうか。

* 他の新しい地域/部門が結集してきているが、まだかなり西側的かつ白人的要
素がある。さらに、西側内においても、最も排除された人々とつながるために
努力する必要がある。

* 水平的ネットワークの構築に関しては、複数の大陸/数多くの地域で様々な状
況がある。アジアの中には、地域内の他国に行くよりも欧州に行く方が安いと
いう国もある。アフリカには54カ国あるが、運動団体の間には動員や調整で困
難がある。私たちは、これらの運動団体の中に大陸/国際的なネットワークを構
築するために新しい方法を作り出す必要がある。

* ブッシュの「無限の戦争」に最も影響を受けている地域/国々の人々を代表す
る組織/団体に参加してもらうよう努力する必要がある。しかし、軍事化(ミリ
タリゼーション)によって市民社会が崩壊した場所では、それを実現するには、
どのようにしたらよいだろうか。

* 私たちは次のいくつか作業に取り掛からなければならない。
(1) 運動団体の間で情報共有を深めること
(2) 運動団体の間で課題に結集するよう努力すること
(3) 運動団体の間で経験を共有すること
(4) 運動団体の間でよりよい調整(コーディネート)ができるようにすること
(5) 運動団体の間で政治的かつ戦略的討論を進めて、深化させること
(6) すべてのネットワーク運動に積極的にWSFプロセスへの参加を勧めること

* 私たちは、全体的な課題をグローバル/全般的な問いかけという観点に立って
設定する。つまり、「運動の構築にとって次のステップは何でなければならない
か」という問いかけである。

2) WSFインド・ムンバイにおける構想

ネットワークに参加する団体/組織はWSF2004ムンバイにおいて活動を発展させる。

共通課題として私たちはWSFで「活動者会議」を召集することを決定した。これは、
17〜20日の毎日、午後6〜8時半に開く。

私たちは、2001〜2003年まで使用していた「社会運動団体会議」という名称に代わっ
て、ここで新たに「活動者会議」という名称を使用することを採択したが、その理
由の説明は重要である。一般にインドでは「社会運動[social movements]」という
呼称にはインド固有の意味があり、それは、他の国々/地域で使用されている意味
と異なっているので、私たちの望まない混乱が生じてしまう恐れがあるからである。

プログラムは4つのセッションで構成されるが、まだ完全に決まっていない。しか
し、以下のとおり、いくつかのポイントが提案されている。

セッション1:共通課題について(この討論は12月21日まで)、ならびにWSF終了時
に発表する社会運動宣言を作成するための手順についてオープンな討論をする。

セッション2:韓国(KoPA)の仲間は、「WTO反対闘争という観点から、グローバル
な社会運動の状況を見るためのセミナーを開催する。私たちの討論の目的は、WTO
それ自体について、あれこれとたくさん話をすることではなく、運動がWTOにどの
ように立ち向かい、反グローバリゼーション運動を前進させるためにいかにして戦
略を打ち立てていくかについて話し合うことである」と提案し、これはパリの会議
で支持された。

ムンバイ情報を配布し、広めるために、私たちはパリ会議の参加者全員、ならびに
このプロセスに関心を持っているすべての人とともにインター
ネット「作業グループ」を設立することを確認した。この作業グループは、スケジュー
ルが衝突しないように活動同士の「連携」を進めることにもなろう。[所見:作業
グループの参加者はすでに活動を始めている]

3) イラクおよび中東に関する構想
同地域の代表は、とりわけパレスチナとイラクの現地状況について報告を行った。

目下、多くの構想が進行中である。例えば、年末にはキャラバンが予定されている。

さらに、強調しなければならないのは、重要なこととして、現在、戦争とブッシュ
を裁くために法廷の開催が予定されていることである(ならびに、2004年にはその
ためのいくつかの会議が予定されている)。

パリ会議はネットワークの最優先任務としてイラク状況に関する情報を広めること
を確認した。すでにイラクで直接、連帯の作業[solidaritywork]をしている国々の
組織/団体は、報告書を転送して広めるという責任を担ってきた。

ムンバイで、パレスチナとイラクの抵抗闘争の代表者たちから直接、話を聞く場を
設けることがきわめて重要であると判断された。

4) 作業方法(ムンバイ以降の継続のための討論)
すでにポイント1)で報告したほかに、以下のような課題も指摘された。

* ムンバイまで、それぞれ様々な活動分野において討論を継続する。その討論の継
続こそ2004年のネットワークの主要な運動でなければならない。

* 私たちは「政治的構造」も、または中央集権的かつ統一した「政治的方向性」も
必要としない。私たちはネットワークとして水平的に活動を続けるが、提案や文書
などを配布しながら、世論を刺激していく。

* どの分野が最も弱いか。(会議中に)作られる全体的なコンテクスト(文脈)に
関して、どこで私たちはより「活発に討論」しなければならないのか。

* 私たち独自の集団的な活動経験とは別に、私たちの課題は創造的であるべきである。

* ネットワークで討論を開始するために、Nancy(世界の女性行進、ケベック)が、
配布する紹介文を書き、さらに討論に参加したい人たちの協力について担当する。

5) ムンバイに向けた国際作業グループ
ムンバイに向けて作業グループを設立するために、会議参加者リストを使用する。

作業グループに参加したい人は、eメールで参加を申し込むことができる(movsoc@uol.co.br)。

6) その他の情報
Emilio Taddei(アルゼンチン、CLACSO)は「社会運動目録[Social Movements Repertoire]」
に関して報告をした。この「目録」は、社会調査研究所のグループ(中南米-CLACSO、
欧州-CETRI、北米-Alternatives、アジア-ARENA)が作成した世界の社会運動ファイルである。Emilioは、運動体間
の連絡、相互に知り合うこと、調整などが容易に行えるように、オンラインで最新の
社会運動団体ファイルを入手することを提案した。私たちは、この「目録」はネット
ワークの活動の「ツール」として使えるだろうと理解する。

社会運動団体ネットワーク作業グループ
参加リスト(12月5日現在)

1. Alberekab Abdel Amir - Condi/Iraq - arekaby@hotmail.com
2. Alessandra Mecozzi - FIOM/CGIL / ESF Coord. Group / Italy - internazionale@fiom.cgil.it
3. Annick Coup? - Union Syndicale Solidaires / France - coup@solidaires.org
4. Ayse Berktay - Peace Initiative or Turquey / International Tribunal - ayseberktay@superonline.com
5. B. Pradeep - AIFTU / India - bpkumar05@rediffmail.com
6. Christophe Aguiton - ATTAC France - aguiton@attac.org
7. Clara Algranati - OSAL/ CLACSO, Argentina - clara@clacso.edu.ar
8. Diego Azzi - S M Network Contact Group - movsoc@uol.com.br
9. Elisabeth Gauthier - Espaces Marx / France, Transform! / Europe - elgauthi@internatif.org
10. Emilio Taddei - CLACSO / Argentina - emilio@clacso.edu.ar - clara@clacso.edu.ar
11. F. Levent Sensever - Instanbul Social Forum - livert1956@gmx.net
12. Faris Whayeb - Iraq - telsy@gol.com
13. Frank Slegers - Euromarches Belgium/ Social Forum of Belgium - Frank.Slegers@tijd.com
14. Geoffrey Pleyers - CADTM / Belgium - geoffrey.pleyers@cdg.ac.be
15. Gerard Barrero - Babel / No-Vox / France - barrerog@magic.fr
16. Gustavo Codas - CUT Brazil - sri-cut@uol.com.br
17. Isabelle D. - Focus on the Global South / Laos - isado@laotel.com
18. Jawal Mahdi - Condi/Iraq
19. Joel Suarez - COMPA Convergencia de los Movimientos de los Pueblos de las Americas -joel@cmlk.co.cu
20. Josep Maria Antentas - Xarxa Mobilizaci? Global / Catalunya - josepmaria.antentas@uab.es
21. Josu Egireun - ESK Trade Union, Hmen Eta Mundua / Basque Country - tipitapa@wanadoo.es
22. Luciano Muhlbauer - SinCobas / Gruppo Continuit? FSE / Italia - lucmu@tin.it
23. Marcela Escribano - Alternatives / Quebec - marcela@alternatives.ca
24. Mary Lou Malig - Focus on the Global South - marylou@focusweb.org
25. Meena Menon - ivb@vsnl.com
26. Michel Rousseau - Euromarches against Unemployment - rousseau@ras.eu.org
27. Michel Warshwski - Alternative Information Center / Palestine, Israel - mikado@alt-info.org
28. Miguel Angel Rodriguez - CIEPAC / M?xico - ciepac@laneta.apc.org
29. Miguel Madeira - WFDY / Portugal - wfdy@wfdy.org - miguelwfdy@mail.pt
30. Nahla Chahal - CCIPPP (Palestinian Protection) / France,Europe - wpi@no-log.org
31. Nancy Burrows - World March of Women / Quebec - nancyb@ffq.qc.ca
32. Nicola Bullard - Focus on the Global South / Thailand - n.bullard@focusweb.org
33. Omeyya Seddik - Mouv. de l'Imigration e des Banlienes (MIB), Resistances Citoyennes - zonegrise@yahoo.fr
34. P.K. Murthy - AIFTU / India - murthypk1941@rediffmail.com
35. Paola Manduca - Italian Antiwar Coalition / Marcha Mond. Donne / Coord. World Tribunal Iraq - magma2@libero.it
36. Paul Nicholson - Via Campesina / Basque Country - pnicholson@ehne.org
37. Piero Bernocchi - Cobas / Gruppo Continuita FSE / Italia - pierobernocchi@libero.it
38. Prabir Puruayasha - All India Peoples Science Network / India - sagrin@vsnl.com
39. Rubens Diniz - OCLAE Cuba/Brasil - rudiniz@hotmail.com
40. Salvatore Cannav? - Coordinadora Italiana del ESF - salvatore.cannavo@flashnet.it
41. Shalmali Guttal - Focus on the Global South - s.guttal@focusweb.org
42. Sophie Zafari - FSU France - sophie.zafari@fsu.fr
43. Stefano Kovac - ICS / Gruppo di Cont. FSE / Italy - icsge@tin.it
44. Taoufik Bem Abdallah - Enda / Forum Social African - asf@enda.sn - taoufik@enda.sn
45. Th. Anastasia - Greek Social Forum - nathe@syn.gr
46. Vovou Sissi - Greek Social Forum / March of Women - svovou@otenet.gr
47. Yildir Onen - Global Peace and Justice Coalition -
yildizonen@hotmail.com


Diego Azzi
Social Movements Network Contact Group
Grupo de Contacto de la Red de los Movimientos Sociales
Rua General Jardim, 660 7o andar.
01223-010 S縊 Paulo-SP, Brasil.
tel/fax: (55 11) 3237 2122.
http://www.movsoc.org/

Focus on the Global South (FOCUS)
c/o CUSRI, Chulalongkorn University
Bangkok 10330 THAILAND
Tel: 662 218 7363/7364/7365/7383
Fax: 662 255 9976
E-mail: N.Bullard@focusweb.org
Web Page http://www.focusweb.org