4/19 ビーチクリーンアップ庄内 主催者の感想

98/5/7

4/19の会場は、朝から風が強く、砂が舞い、シートや物品がとばされながらの作業になった。

山形市、平田町などからの参加者も含め、小、中、高校生、一般と幅広い年齢層が約50名参加していただいた。9時より、湯野浜地区の自治会事務局長の高橋さんから、湯野浜にうちあげられているものの概要を知らせていただいた他、昨年の重油災害のときの対応、海のイルカの話など、様々なアドバイスをいただいた。9時半から11時半まで、実際の作業をおこなった。湯野浜海水浴場の北端から北500mぐらい、水際より、階段まで約50m幅が会場となった。参加者で4名か5名を1組としてチームをつくり、拾いながら国際ビーチクリンアップシートに記入していく方法をとった。前半の1時間には一度、ビーチクリーナーがはいったと思われる場所で細かいゴミをチェックし、後半の1時間、より北上して、主に大きなゴミをチェックした。

今回、集計する中で、まず、印象的だったのは、参加者が、非常に熱心に、真摯にデータシートに書き込んでいたことである。正の字がびっしりとつめられて書かれたデータシートをたくさんいただいた。

集計して主催者側として主に気になったポイントとしては、

●プラスチックゴミが異様に多い(素材別で全体の81.89%がプラスチックごみ)

●プラスチックの破片が、1713個体と、種類別でワースト1を記録。

●海洋動物などがからまりやすいビニルひも、ロープなどが916個体、ワースト2である。

●タバコのフィルターが、430個体でワースト3を記録。喫煙者のモラルが問われるところだと思う。

●粗大ごみとしては、自転車、冷蔵庫、ミニバイクなどがあった。

また、現在、非常に話題になっている事としては、

●医療廃棄物と思われる薬品のビンが発見された。(2個体)

●韓国からの容器が目立った。(ボトル13個体 農薬入れ6個体)

●漁につかわれていると思われるプラスチック製の胴(どう)が目立った(8個体)

●プラスチックの原材料であるレジンペレットと思われるものが確認された(11個体)

医療廃棄物が少量でも見つかったことにはスタッフ一同愕然とした。また、世界的に問題視されているレジンペレットも発見された。

医療廃棄物や、レジンペレット、また、「どう」については今後、追跡採取調査をおこなう予定。

また今後、このゴミの源を探るワークショップを開催し、川と海との関係性などについて考察をしていきたいと思う。

また、当日の参加者から寄せられた感想の中では、「気持ちよかった」とか、「やりがいがあった」という言葉も多く寄せられた。また、ひとりひとりの海への愛情を感じられるものが多かった。ビーチクリンアップは、「きづき」の宝庫。という感じがした。

今回、ほんの一部の浜辺でおこなったわけだが、庄内浜の一面を知ることができた。また、七窪海岸に山積する漂流物は膨大な量があり、これは、多くの市民の力を併せてクリーンアップをおこなう必要性があることを感じた。

海や、そこにいる動物たち、また地球のため、そして庄内浜のデータの精度をあげるため、次回、秋のクリーンアップとして世界的にシンクロしておこなう国際ビーチクリーンアップをぜひ庄内全域の浜辺でおこないたいと思う。予定としては、10/4。

最後になったが、今回ご協力いただいた鶴岡市環境衛生部、湯野浜自治会、心あるマスコミの皆様に感謝申し上げます。どうもありがとうございました。

ウォーターワッチ・ネットワーク 代表

草島進一


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