ご存じですか?鶴岡の水の事?

全国で最も高い水道料金、おまけに薬漬けでまずい水になることを

鶴岡は月山の地下水で支えられた水の都。その水が今、放棄されようとしています。現状、平均的な家庭の使用量二十三立法メートルで、二千三百九九円の水が、約六千円になるようです。そして、今は、少量の塩素しか含まれない水が、多量な塩素、PAC(ポリ塩化アルミニウム)等の薬漬けの水になります。

 これは、先日、三月十四日、私が主宰するウォーターワッチ・ネットワークでおこなったシンポジウム「どうなる!?月山ダムの水道料金?水はおいしいの?」で明らかになったことです。

 また、今回大きく指摘されたのは、水道をダムの水にするきっかけになった水需要(水をいくらつかうか)の予測が、ずいぶんはずれている事。人口も、一人あたり使う水の量も、ほとんど増えていないのです。

 東京からかけつけてくれたジャーナリスト、保屋野初子さんは、「この水需要予測はおおきくずれている。数万トンもの水が余ることになる。今の地下水で十分なのでは?そして、地下水が少ないと広報しながら消雪や、工場用の地下水の管理がされていないのもおかしい。このまま国のダムの建設費、県広域水道施設の借金を払わされる鶴岡の人がかわいそうだ」と指摘。

 また、世界のダム事情に詳しい鷲見一夫、新潟大学教授は、「今やダムの安全神話はくずれている。世界中でダム湖が地震をひきおこしたり、地震で崩れて大きな洪水を引き起こしたりしたケースがある。堆砂(ダム湖に土砂がたまること)、コンクリートの強度も百年後の保証はどこにもない。ダム先進国だったアメリカは、九四年から、やはり自然には逆らえない。自然のまま河川を維持することが大事と方向転換をしている」と発言されました。

 会場では、寒河江ダムの水と鶴岡の水の飲み比べもおこないましたが、「雲泥の差」「こんな水飲みたくない」「地下水を使い続けたい」「こんな水になるなんて子ども達に悪くて、死んでも死にきれない」と市民のみなさんの声が寄せられました。

 水道料金が全国トップレベル。今までははいってなかった、アルツハイマーの原因とも言われはじめているアルミニウムが添加される。結局、ペットボトルの水か、浄水器か、に頼らざるを得なくなる。家計には、二重三重の負担がきて、健康の面でも不安な水になる。草島、この水は、鶴岡の生命線だと思っています。自然環境も人間の体も水が中心にあります。その水が変わる。鶴岡の精神文化への影響はどうなのか。月山の恵みのつながりが絶たれ、気枯れがおこるのではないか。赤川の生態系がくずれ、庄内浜にも影響するのでは、私は、すごく心配です。

 

--市民の声は、どこに?--

実は今回のシンポジウムが、月山ダムの水については、初めての住民公開質問会となったようです。

 あのジリジリとステージに迫るような市民の声は、今までどこへ行っていたのか。どうして聞く場所がなかったのか、疑問ばかりが残りました。

 水の需要があわなくなった時点で、また、水の価値観が変わった時点で、なんで議会はしっかり話し合わなかったのだろう?また、この一年間水の件をめぐって行政や議員に質問などをする中で、「もう終わったこと」になっているのは「あんまりだ!」と思うしかありませんでした。しかし今の市民グループのままでは、「反対運動」「かわりもの」扱いで、まともに行政は考えようとしてくれません。また、情報もしっかりといただけていません。

 草島、この疑問がいっぱいの鶴岡の水の事、議会の中で、鶴岡の明日を踏まえ、責任ある立場から、しっかりと取り組めないかと思いました。これは今しかありません。どうか皆さんのお力をおかし下さい。

 今話題のダイオキシン、環境ホルモンの問題も国内外のネットワークを生かしてしっかりと取りくみます。

---わくわく、どきどき、自由なみんなのアイデアがいきる鶴岡に---

 私は、今、NPO(民間非営利市民活動)を仕事にしています。と言ってもなかなか食っていくのは大変ですが…。神戸で三年、その間に日本海重油災害事故のボランティアの調整役でした。そして、今は水環境に取り組むNPOの代表です。

 阪神大震災は、「ボランティア元年」という言葉を生み出しました。私も「神戸元気村」副代表として、現場で被災者と一緒につくる「ゼロからのまちづくり」を三年にわたっておこないました。日本海重油災害事故では行政、企業とのパートナーシップを組み活動をおこない、その動きは、五億円もの経済効果をあげました。

 「人のために、地球のためになんとかしよう!」と、動き出した人とのつながりの輪の中で、私自身、新しい命をさずかったように思えます。そのとき見たものは災害時、多種多様で激しく変化する被災者や現場のニーズ(必要性)には、行政のシステムだけでは全く機能しないということ。そしてボランティア一人一人の元気なアイデアが実に効果的だったこと。また、政治屋さんたちはまったく役にたたなかった事です。

 私は、ボランティアとは、「生き方」の問題で、「意志をもって行動する市民」の事だと思っています。そうした本来の「市民」の文化をカタチにすること。それが私に新しい命を授けてくれた、神戸を未来にいかすことだと信じています。

 最近NPOという言葉がようやく聞かれるようになりましたが、NPOは、行政の下請けであってはなりません。あくまで「みんな違ってみんないい」自由な市民の活動です。

 今、日本のNPO界で最も今欠けていて、大事な事は「政策提言」活動です。これはアメリカではNPO活動の中心の柱です。議会にNPO直結の議席があり、互いの情報を一〇〇%共有しこそ、真のパートナーシップが組めるのではないかと私は思っています。

 二十一世紀は「こころ」の時代、かゆいところに手がとどく、ボランティアや、NPO(民間非営利市民活動)の輪から鶴岡の新しい文化、新しい経済が生まれるものと信じています。

----みんなで鶴岡をつくろう!!!---

 「アレ、っと思った時にはできちゃっている。」「できちゃった事業」はもうこりごりです!「できちゃった事業、後で反対運動」ではなくて、計画のはじめの段階から市民が情報を共有し、市民が提案していく。二十一世紀は、「ソフトの時代」。そうしないとやっていけない時代です。

 一部の先生方におまかせのビジョンではなく、地元の子どもたちから、お年寄りまで、市民が参加してビジョン(将来像)を決め、それに基づいた、まちづくりを提案したいと思います。

 うわさ話から行動へ。「わくわくどきどき」みんなで鶴岡をデッサンしませんか!その声を私が届けます。

 政党や界派、利権や地盤、にがんじがらめでは、自由な市民の意見など議会に通すことができないでしょう。もうそんな時代じゃありません。私はあくまで市民の一人として挑戦します。強いて言えば、自然派で行動派の草島をぜひ応援してください。

 未来を見据え、行動しよう、漕ぎ出そう!鶴岡から!