N 氏 の 上 申 書


 平成12年(ネ)第6021号 損害賠償等請求控訴事件

 控訴人   N   氏
 被控訴人 郡司篤晃

上 申 書

                         2001年7月19日

   東京高等裁判所第8民事部 御中

                     控訴人 温  品  惇  一


 さる7月10日をもって結審いたしましたが、下記の点についてぜひ申し上げたく、上申いたします。

第1 被控訴人準備書面(2)について

1 「第1 『殺人政策』という表現」について

(1) 控訴人は、被控訴人が血液製剤課長を務めていた当時、輸入非加熱血液凝固因子製剤の使用を禁止すべき具体的な危険性情報が多数、被控訴人の下に集まっていたことを、根拠をあげて指摘してきた。

 これに対して被控訴人は、何ら具体的な反論ができず、控訴人が血液製剤全体の使用禁止を主張しているかのごとく勝手に作り上げた架空の「主張」に反論して誤魔化しているに過ぎない。

(2) 第4項でも被控訴人は、控訴人が「血友病患者の出血を放置するような指示」を主張しているかのように述べているが、控訴人は輸入非加熱製剤の使用を禁止しても代替製剤の使用が可能だったことを繰り返し主張してきた。被控訴人が「血液行政の問題は、本件とは何の関係もないことなので反論は控える」(第5項)としている控訴人の準備書面(2)の11頁から15頁においても、代替製剤の供給可能性について詳細に展開している。

(3) 第2項@では「『輸入非加熱製剤がエイズウイルスに汚染されているおそれがあるという情報は、生物製剤課長にとっては緊急命令を発すべき重大な』情報である、ということなどあり得ないし、」とまで述べている。被控訴人は、輸入非加熱製剤がエイズウイルスに汚染されているおそれがあっても緊急命令を発する必要はない、と言うのであろうか。

(4) 本件当時、輸入非加熱製剤だけでなく、国産非加熱製剤も国産クリオ製剤も、B型肝炎ウイルスに汚染されているおそれがあった。被控訴人は「B型肝炎対策は当時ワクチンが製造承認を受ける段階になっていましたので、それで対応できると考えられていたと思います」と述べている(乙14号証の4の7頁)。しかしエイズの病原微生物については何の対策もとられていなかった。

 また、本件当時、非加熱血液凝固因子製剤以外にアルブミンや免疫グロブリン製剤も外国由来の血液から生産されていた可能性があるが、アルブミンは加熱処理されており、免疫グロブリンによるエイズ感染例は報告されていなかったので、緊急命令の対象にはならない。

2 甲27号証について

(1) 甲27号証については厳しい批判の声が広範にあげられている(添付資料1〜5)。手首の関節に内出血しただけの患者に対して、加熱製剤の発売1〜2ヵ月前に、なぜ非加熱製剤を注射しなければならないのか、なぜこれが過失致死罪でないのか、理解に苦しむところである。

 しかも甲27号証は地裁判決であり、確定したものではない。判決でありながら証拠が示されておらず、検証のしようがないので、証拠たり得ない。

(2) たとえ、甲27号証を前提としても、そのまま本件に適用することはできない。

 (ア) 過失致死刑事事件と本件の違い

  @ 甲27号証の事件は、厚生省が認可していた非加熱製剤を使った医師の業務上過失致死事件で、刑事罰を加えるだけの明白な過失があったかどうかが焦点であり、被告の人権を守るため、「疑わしきは罰せず」が基本となる。1985年当時、非加熱製剤を使用したことに過失があったと、疑いの余地無く断定できるかどうか、という問題である。

  A 本件は、甲27号証が前提としている「厚生省の認可」自体の是非を問う裁判である。非加熱製剤がエイズ病原体に汚染されているおそれがあれば、「汚染されている」と言い切れなくとも(=疑わしくとも)対策を取らなければならない。それが厚生省の職責であり、甲27号証の事件とはまったくベクトルの方向性が逆さまである。

  B したがって、非加熱製剤の危険性認識、代替製剤の供給可能性などについて、甲27号証と本件とで判断が異なることは十分あり得る。

 (イ) 非加熱製剤の危険性認識

  @ 甲27号証は非加熱製剤の危険性を認めている

 甲27号証は「非加熱製剤の投与によって,血友病患者をHIVに感染させる危険性は予見し得たといえる」「本件当時においても,外国由来の非加熱製剤の投与によって,血友病患者を『HIVに感染させた上,エイズを発症させてこれを死亡させ得る』ことは予見し得たといえるし,被告人自身が,現実にそのような危険性の認識は有していたものと認められる。」と述べている(54〜55頁)。

 問題となっているのはその「程度」であり、甲27号証は「血友病患者をHIVに感染させる危険性は予見し得たといえるが,それが『高い確率』であったとは客観的に認め難いし,HIV感染者について『その多く』がエイズを発症するということは,現在の知見においてはそのように認められようが,本件当時においてそのような結果を予見することが可能であったとは認められない。」としている(54〜55頁)。

  A 「高い確率」の判断基準の違い

   輸入非加熱製剤によるエイズ感染の確率が「高い」と判断できたか否かの判断基準は、過失致死事件と本件とでは、当然異なる。

   例えば、1983年1月の医学誌に、血友病患者の免疫機能を調べた結果、非加熱製剤を使用していた患者の約半数が免疫異常を示したことを報告した論文(乙153、154号証)が掲載された。これは非加熱製剤の危険性が高いことを「証明」するものではなく、刑事事件の立場からすれば大きな意味を持たないが、薬害防止の立場からすれば、非加熱製剤によるエイズ感染が血友病患者の約半数に及んでいる「可能性」を示す重要な情報である。

 (ウ) 代替製剤の供給可能性

  @ 甲27号証は日本全体でクリオ転換することが可能だったとの検察主張に「疑問」を呈している。すなわち、「クリオ製剤に転換した場合に、全国の医療機関におけるクリオ製剤の需要が、当時の我が国における非加熱第[因子製剤の現実の年間供給量の3分の1で済むという主張」も、「ミドリ十字、日薬及び日赤の製造能力」も「机上における推論という性格は否定できないのではないかという疑問がある」としている(60頁)。

  また、クリオ製剤生産のための血液供給量についても、「献血の増加やFFP(新鮮凍結血漿)製造用の血漿の一部を凍結クリオの原料に回すことなどによる原料確保が可能であったか否かはきわめて疑わしい」とし、その根拠として、FFP製造用の血漿をクリオに回すには「医療機関に理解を求め、節約を懇請することから始めなければならないのが現実であった」「献血量の増加についても、本件当時における献血の伸び率は鈍化しており、それが増加することは難しいという状況であった」「本件当時から十数年が経過し、多数のHIV感染が大きな社会問題となってから得られた日赤関係者の供述、すなわち『国、地方公共団体、日赤が目標値を定めてそれぞれ献血推進に努力すれば、あえて言うならば一割程度の献血増は考えられたと思う』などといった供述に依拠して、現実にそのような献血量の増加が可能であったとすることは、刑事事件における事実の認定としては、いかにも心許ない」(60〜61頁)などと述べている。

  A 甲27号証の対象は医師を被告とする刑事裁判であるが、本件は厚生省の責任そのものを問うている。非加熱製剤が使えない事態になれば、代替製剤の供給を確保することも生物製剤課の所管であった(控訴人準備書面(2)10頁)。

   具体的に言えば、第1に、本件当時、厚生省は輸入非加熱製剤がエイズ病原体に汚染されているおそれがあることを明らかにし、代替製剤の確保に向け関係機関の協力を要請すべきであった。

   第2に、本件当時、日本におけるアルブミン、新鮮凍結血漿(FFP)など血漿製剤の大量使用が国際問題になっていた(乙144号証)。これも生物製剤課の所管事項であった。1986年度に至ってようやく「血液製剤使用適正化ガイドライン(新鮮凍結血漿・アルブミン・赤血球濃厚液)」が示され(乙166号証28頁)、新鮮凍結血漿の使用が削減されたが、本件当時、非加熱製剤の汚染問題と絡めて血漿製剤の大量使用自粛を打ち出していれば、1986年度以前に対策をとることが可能だったのである。

   すなわち、「医療機関に理解を求め、節約を懇請」して「FFP製造用の血漿をクリオに回す」という問題ではなく、いわば「クリオ製造用の血漿がFFPに回されているのをやめさせる」という問題だったのである。

  B 控訴人準備書面(2)で指摘したように、1983年当時、クリオ製剤と国産第[因子非加熱製剤を合わせて、非加熱第[因子製剤の現実の年間供給量をまかなうことが可能であった(14〜15頁)。乙173号証によれば、新鮮凍結血漿の50%から第[因子を抽出した上で残りの血漿を活用することが可能であり、クリオ製剤を中心に一部は非加熱製剤に精製しても、1982年レベルの第[因子製剤を供給することが可能であった。

  C クリオ製剤は、血液を遠心機にかけて血球を分離し、上澄みの血漿を凍結させた後融解させ、再度遠心機にかけて沈殿物(クリオプリシピテート)を得ることによって生産されるもので、その製造工程は単純であり、「製造能力」が問題になるようなものではなかった。

  D 日本赤十字社の徳永氏は、本件当時、「エイズ研究班」報告書(乙141号証)に「現在のように製造工程中に[因子活性の80%をロスする濃縮製剤に依存する体制が改められ、クリオプリシピテートの使用が多くなれば、[因子製剤に関する限りは、輸入血漿に頼ることなく年間800万単位に近い国内献血による血液事業の枠内で十分処理し得る。」と書いている。

  E 甲27号証が疑問を呈しているのは輸入第[因子製剤の代替製剤=国産クリオ製剤の供給可能性であり、たとえその疑問が正しいとしても、輸入第\因子製剤の代替製剤=国産第\因子製剤の供給可能性には何の問題もない。

 (エ) クリオ製剤の評価

  甲27号証は、アナフィラキシーショック及び自己注射の2点にわたって、クリオ製剤の評価を誤っていると考えざるを得ない。

  @ 「クリオ製剤の輸注でときに見られた生命にかかわる副作用であるアナフィラキシーショック」(甲27号証56頁)とあるが、クリオ製剤の輸注でアナフィラキシーショックを起こした例は明らかにされていない。

  A 「クリオ製剤の致命的な短所は、自己注射に不向きなこと」(甲27号証57頁)と書かれているが、準備書面(2)で述べたように、クリオ製剤でも自己注射は可能である(12頁)。

   米国では1972年にすでに、児童を対象に、クリオ製剤による家庭輸注(=自己注射)が実践され、欠席日数が劇的に改善されることが報告されている(資料6)。仁科豊氏はクリオを自己注射していたと証言している(乙169号証16〜19問答)。

   また、たとえ甲27号証が言うように「クリオ製剤は自己注射に不向き」であるとしても、命に関わるわけではなく、クリオ製剤で代替可能なことに変わりはない。

  B 「クリオ製剤の輸注でしばしば見られた輸注直後の喘息様発作、蕁麻疹、腰痛などのアレルギー反応」(甲27号証56頁)とあるが、乙168号証198頁の表によれば、クリオ製剤による発熱が0.4%、悪寒が0.3%、蕁麻疹が1.2%と報告されている。いずれも一過性の反応であり、命にかかわるようなものではない。

 (オ) 「基本的な視点」について

  甲27号証は冒頭の「第1 検討に当たっての基本的な視点」で、「本件における事実の認定に当たっては、事件当時に公表されるなどして客観的な存在となっていた資料を重視すべきであると考えられる。これに対し、当時を回顧して事後的になされた論述等については、合理化などの心理作用から潤色している点がないかどうかを慎重に吟味する必要があるといえるであろう」と述べている(2頁)。

  本件当時発表されたMMWRや医学雑誌などの資料によって、輸入非加熱製剤の危険性は当時から明らかであった(乙148〜158号証、164号証)。こうした危険性に関する情報を入手していたことは被控訴人も認めている(控訴人準備書面(1)7〜10頁)。片平洌彦氏も「(被控訴人が生物製剤課長を務めた)1982年8月から1984年7月頃までの間、輸入非加熱製剤の使用によりエイズ(HIV)感染の危険性を示す情報・指摘は、米国及び日本において存在していました。そして、時間の経過とともに、そのエビデンス(根拠)の科学性は明らかにされていったと言えます。しかも、そうした情報を、関係企業と厚生省は、患者や一般人が知るよりも早く入手していて『知っていた』ということが言えます。」と述べている(乙175号証)。控訴人準備書面(2)で述べた「緊急命令」の趣旨(2〜3頁)は1982年の薬務局の本からの引用である(乙161号証)。


第2 「殺人政策」は絶対に許せない

1 大量虐殺

 薬害エイズの被害者は、厚生省の責任について、以下のように述べている(資料7「薬害エイズ原告からの手紙」)。

「俺は、厚生省や、製薬会社に、こう言いたい。
『てめぇらのしたことは殺人行為なんだぞ』」
(20代の原告 242頁)

「国や製薬企業は、エイズの危険性を察知していながら、なぜアメリカからの輸入を止めなかったのか。そして、その事実をなぜ、僕たち患者に伝えなかったのか? 
 毒の入っている危険性のある薬と分かったら、多少の痛みをがまんしてでも、けっして使ったりはしない。
 患者の選択を国は奪った。それが僕にはぜったい許せない。(中略)
 この薬害は防げなかったのではない。防がなかったのだ。それが僕には許せない。
 製薬企業は、僕たち患者の命よりも自らの利潤を追求した。それが僕には許せない。
 このような殺人的行為のために、どれだけ多くの感染被害者が苦しんでいるのかが分かっているのか。」
 (原告番号11の25歳の原告 47〜48頁)

「被告たちには、故意に患者を殺そうとする動機はなかった。しかし、死に至る危険を知っていながら危険な製剤を出回らせていたのは、心の奥で間接的な殺人行為がなされたと見なせる。ウイルス感染という間接的殺人行為は、殺人執行者の良心をとがめさせなかったし、時間を稼ぐこともできた。その判断の結果、現実に大量殺人という事態を招いた。
 間接的で時間経過が長いところがまやかしになり、見えにくくなっていますが、これは大量虐殺に変わりありません。」
 (原告番号52の44歳の夫を亡くした妻 185頁)

「私たちが訴えた相手は、厚生省および、加害製剤を販売した製薬企業5社=ミドリ十字、化血研、バクスター、バイエル薬品、日本臓器です。私たちの怒りは、これら被告の殺人的な対応にあります。
 エイズが米国を中心に世界的に『恐怖の伝染病』と騒がれ始めていた82年7月、『血友病治療で使われる非加熱の輸入濃縮製剤を通して血友病患者にうつる』という危険性を被告らは把握していたにもかかわらず、『患者から1人の犠牲も出さない』という実効ある対応をまったくとらずに、86年頃まで、『安全です』『心配いりません』と嘘をついてまで私たちに使わせ続けたのです。(中略)
 現在、血友病患者の死亡原因の第1番が『エイズ』です。病気それ自体が原因で死ぬよりも治療薬で死ぬ患者のほうが断然多いなんて話は、信じられますか?
 これは殺人です。(中略)
 郡司氏が言う『想定していた最悪のシナリオ』に備えて、厚生省は万全の緊急対応を取ることもできたのに、エイズを、同性愛者への偏見を利用し、忌むべき病気として社会に宣伝して真実の病像を隠し、本来日本では血友病患者の薬害問題として真剣にかつ緊急に対応しなければならない決定的な時期に誤った殺人的な判断を下したというきわめて重い責任がはっきりしました。」
 (東京HIV訴訟原告団 270頁、277頁)

2 薬害エイズ「殺人政策」は絶対に許せない

 エイズ感染は「死の宣告」である。被害者の一人は「(検査結果を聞いた)瞬間、すべてのものが真っ暗闇の中に消え、僕の人生は終わったと確信した。今まで一生懸命努力してきたことも、医者になるという夢も、すべてが砂の城のようにくずれ去り、脱力感だけが残った。いや、それだけでなく、『自分はいったい、あとどのくらい生きられるのだろう』という死への恐怖だけが胸をしめつけた。」と述べている(資料7 43頁)。被控訴人が職責を怠った結果がこれなのだ。これは許せない。

 エイズという病気は同性愛による病気として登場し、マガマガしいイメージで語られた。同じく「死の宣告」と言っても、がんの告知を受けるのとはまったく違っていた。そのエイズに「感染させた」のが本件当時の厚生省であり、被控訴人なのだ。絶対に許せない。

 1986年以降、厚生省とマスコミが一体となって各地でエイズパニックが引き起こされ、薬害エイズ被害者は被害を訴えるどころか、血友病患者であることさえ隠さなければならない状況が作り出された。「薬害エイズ原告からの手紙」によれば、「僕が告知を受けた年の暮れ、松本でエイズパニックが起き、翌年には神戸で、高知でと、数か月の間に次々とパニックが起きました。その過剰な反応に僕は差別偏見が自分の身にふりかかることを恐れ、深海に眠る貝のように殻を閉ざしました。その時間の海で目にしたものは、被害者であるはずの僕たち感染者の孤立と命のはかなさ、患者置き去りの医療と行政でした。」(資料7 264頁)。エイズで死ぬ前から、社会的に抹殺されたのだ。その原因を作ったのが、輸入非加熱製剤を放置した厚生省・被控訴人なのだ。これが許せるわけがない。  

 厚生省・被控訴人はなぜこんなひどいことができたのか?
 1983年5月25日、生物製剤課は「血液製剤の輸入禁止措置は行わない」ことを決定した。その理由の一つに「血友病患者の日常生活の管理を強化することにより他者への感染の危険は極めて少ないと考えられる」ことがあげられている(乙21号証)。血友病患者は日本全国で約5000人であり、「他者」に被害が及ばなければ、血友病患者が死んでもかまわないという判断がなされていた。だからこそ被控訴人は「殺人政策」を実行することができた。だからこそ、厚生官僚がエイズパニックを演出することができた。

 そして、私がなにより許せないのは、「殺人政策」がこれだけ明らかであるにもかかわらず、被控訴人が元厚生官僚そのままに、事実を隠して責任逃れに躍起になってきたことである。東京地裁の「所見」に基づいて厚生省・製薬企業が責任を認め和解が成立したが、被控訴人は厚生省の責任を否定し続けている。被控訴人は「被害者はお気の毒」と言っているだけだ。これでは地獄の苦しみにのたうちまわりながら死んでいった被害者は浮かばれない。

 「控訴理由書」で述べたように、原判決をいくら読んでも、なぜ名誉毀損が成立するという結論になったのか、その根拠が分かりませんでした。貴裁判所がこの疑問に応えられ、納得のいく判決を下されるよう要望いたします。   

 以上


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