私たちが取り組む課題

2001年3月21日


1.4月から、希望者全員を再任用せよ

<4月から再任用できる>

 高齢化社会を迎えて公務員の雇用延長を図る再任用制度が新設され、4月1日から施行される。人事院はすでに1999年10月、「任命権者は、再任用を希望する定年退職者等については、できる限り採用するように努めることが求められるものであることに留意しなければならない。」と通知している。3月末に退職する職員は希望すれば、再任用されるはずである。

 ところが東大では、教官の定年だけがお手盛りで延長され、経済的にはるかに厳しい状況に置かれている職員は再任用される気配もない。東大当局は「文部省の通知(方針)を待っており、事実上平成14年の4月からという認識だった。というが、再任用は任命権者(職員の場合は総長)の権限内であり、「文部省の通知」は関係ない。教官の身分については「大学の自治」を云々するくせに、職員の再任用となると文部省の「ご意向」を伺わないと何もできないのだとしたら、誠にお恥ずかしい限りだ。

 3月末で定年退職する職員は、4月から再任用できる。助手も再任用できるのだ。

<なぜ再任用制度が作られたのか>

 教官が自分たちの定年は延長し、職員は定年延長どころか再任用もせず、若い職員を新規雇用しようとする身勝手は許されない。東大当局はなぜ再任用制度が作られたのか、きちんと認識すべきである。

 再任用制度は、「高齢化社会」に対処するために作られた。今後ますます高齢者が増え、若年労働者は減少していく。高齢者にもなるべく働いてもらわないと、年金制度が破綻するというわけだ。

 このため、1994年に高年齢者等の雇用の安定等に関する法律が一部改訂され
@60歳以上の定年を義務化(1998年4月1日施行)、
A
労働者が希望する場合、事業者は定年後65歳までの雇用継続を実現する努力を義務化、
B労働大臣は事業者に対し、
継続雇用制度の導入・改善に関する計画の作成を指示したり、不適当な計画の是正を勧告できることが規定された。

 また、60歳以上の雇用継続を促すため、さまざまな助成金などの制度が作られている。その結果、民間企業の6割以上、7割近くで、勤務延長や再雇用などが行われている。

2001.3.20 読売新聞

 国家公務員の再任用制度は、こうした雇用延長制度の公務員版である。 

<110人以上も再任用できる>

 再任用するには定員ポストが必要である。3月末で教職員182名が定年退職する。他方、4月1日から第10次定員削減が開始され、東大では1年間に67〜68の定員ポストが削減される。それでも110名以上が再任用できる計算だ。

<東大当局はただちに再任用を実現せよ>

 再任用は4月1日から可能である。今からでも遅くはない。東大当局は今年3月末の退職者のうち希望者全員を再任用すべきである。来年3月末の定年退職予定者に対しても早急に意向調査を実施すべきである。


2.退職一
時金の返還制度を改善せよ

 2001年3月末で定年退職する教職員のうち17人が、「退職一時金」を返還しないと共済年金を貰えないことが明らかになった。

 以前は退職後に再就職する予定のない時など、年金掛け金がかけ捨てにならないよう、「退職一時金」という名目で一時払いの年金を受け取ることができた。「退職一時金」制度は1980年に廃止されたが、この時、「退職一時金」を受け取った職員が定年退職する際、「退職一時金」に年5.5%の利子をつけて返還しないと年金を受給できないという条文が作られた(国家公務員共済組合法附則第12条の12)。しかも定年退職する時でないと返還できず、退職時までの利子を払うよう強要されている。サラ金でさえいつでも返せるのに、退職時まで返させずに利子を取るというのは、無茶苦茶である。

 東大当局は、退職一時金返還制度の改善に向け、努力すべきである。


3.大学民営化改革路線粉砕!

 世界市場をめぐる国際競争が激化する中で、科学技術振興が先進各国の基本戦略となり、大学の国際競争が激化している。少子化の進行が大学「改革」に拍車をかけ、民間企業のリストラが国家公務員の削減、行政機構のスクラップ・アンド・ビルドの圧力となっている。
 こうした中で、「市場原理」の導入により大学を効率化し「産学連携」の強化をめざす大学民営化改革路線が進められている。国立大学の独立行政法人化はその一環であり、東大は「世界のUT」「アジアに冠たる東大」をめざし、学科・大学院再編、事務統合一元化をはじめ独立行政法人化を先取りした「改革」を進めている。
 こうした大学民営化改革路線を許さず、職員の生活と権利を守っていかなければならない。

 1)国立大学の独立行政法人化反対

 昨年10月に発足した「東京大学21世紀学術経営戦略会議(UT21会議)」は、独立行政法人通則法を大学に直接適用することには反対しつつ、「法人化は有力な選択肢の一つ」として法人化を評価する立場を打ち出している。
 独立行政法人化されれば、職員に対しても「効率化」が求められ、パート化、外注化、派遣職員の導入、業務変更の強要、強制配転、肩たたき、解雇などが予想される。独立(行政)法人化に断固反対していかなければならない。

 2)進行中の学科・大学院再編における職員へのしわ寄せを許さない

 総合情報学環、情報科学研究科、工学部システム創成学科の新設、理・大学院4専攻統合など、学科・大学院再編が相次いでいる。強制配転、業務内容変更の強要など、職員へのしわ寄せを許してはならない。

 3)事務統合一元化反対

 事務統合一元化の第1弾として、1999年度に工、理、農でそれぞれ部局事務が統合され、部局の事務職員ポストが削減された。この3部局から吸い上げたポストを原資として、
@本部ポストを増やし、給与支払い(1998年度)、旅費計算、物品契約(1999年度)を本部に一元化し、
A新領域創成科学研究科(柏に建物を建築中の新大学院)の事務職員を増員している。
 2000年度には厚生・補導事務が一元化され、2001年度には人事事務の一元化、本院と分院の統合に伴う事務統合などが予定されている。
 事務統合一元化は事務機構の全学的なスクラップ・アンド・ビルドであり、各部局の職員にさまざまな不便を強いている。


4.臨職・パートの待遇改善

 1)待遇改善

 

定員内職員

日々雇用職員
(臨職)

時間雇用職員
(パート)

ベースアップ

さかのぼり実施

さかのぼり実施

さかのぼらず

ボーナス

4.95ヶ月

4.43ヶ月

なし

退職金

年0.6ヶ月+累増

年0.3ヶ月

なし

住宅手当

あり

あり

なし

寒冷地手当

あり

あり

なし

祝祭日・年末年始休暇

有給

無給

無給

忌引き

あり

あり

なし

夏期休暇

3日

なし

なし

結婚休暇

5日

なし

なし

病気休暇

有給

無給

無給


 定員削減政策の中で、臨職よりさらに待遇の劣悪なパートが激増している。総長は臨職・パートの待遇を抜本的に改善すべきである。

 2)定員化

 90年代前半にはまだ毎年10名前後の臨職・パートが定員化されてきたが、96年度以降、一人も定員化されていない。総長はその原因を明らかにし、対策を講ずるべきである。

 

5.職場環境の改善

 1)吹きつけアスベストの撤去、アスベスト建材除去工事の飛散防止対策の強化

 私たちが吹きつけアスベストの撤去を要求してから14年たった現在もなお、東大の建物には発がん物質・アスベストの吹きつけが約2万mも未処理のまま残されている。総長は早急に吹きつけアスベストを撤去すべきである。
 1988年、東大のアスベスト建材除去工事仕様書が作成されたが、アスベスト建材を破損しないことを前提に、アスベストばく露防止対策、飛散防止対策が不十分であった。 その後、東京都の工事、大手ゼネコンの工事などでアスベスト建材除去工事でも吹きつけアスベストと同様の対策をとるようになってきている。「リーディング・ユニバーシティ」を自称する東大は、率先してアスベスト建材除去工事の安全対策を強化すべきである。

 2)自動販売機の地震対策

 東大構内には当局の許可の下、139台もの自動販売機が設置されているが、転倒防止対策はほとんどなされていない。

 3)PCB入り蛍光灯安定器を早急に交換せよ

 2月15日深夜、東大病院北病棟3階の蛍光灯の安定器が火を噴き、北病棟全体に火災警報が鳴った。昨秋来、各地の学校でPCB入り蛍光灯安定器が破裂する事故が頻発し、政府は2001年度中に交換することを決定している。
 @東大では、いまだに約2万台ものPCB入り蛍光灯安定器が使われており、2001年度中に交換する予定という。

 APCB入りの変圧器、安定器などは各部局で保管しているというが、きちんと保管されているかどうか、疑わしい。最低限、各部局での保管数を明らかにせよ。

ホームページ に戻る