「名誉毀損、200万円」の不当判決!
控訴審への支援、カンパを訴える
2000年12月 東大職連
さる11月13日、東京地裁民事36部は、郡司氏の責任を糾弾した東大職連の立て看板について、「血友病患者に謝罪し責任を取れ」は名誉毀損にあたらないが、「殺人政策」、米系損害保険会社ユナム社からのワイロ受領、顔写真は名誉毀損とし、東大職連N氏に、200万円の支払いと郡司氏への謝罪文交付を命じる不当判決を下した。 東大職連は11月21日、控訴した。
「郡司氏に責任ありと思うのは当然」
郡司・生物製剤課長は、すでに82年暮れには非加熱製剤の危険性を知っており、代替製剤の使用などエイズ感染を防ぐ方法があったにもかかわらず放置し、あえて非加熱製剤の使用を継続した。これは「殺人政策」と言うしかない。
11月13日の地裁判決は、「(薬害エイズ民事訴訟で示された)東京地裁の所見、(96年当時の)各社新聞報道、菅厚生大臣の発言等により、非加熱製剤によるエイズ感染の認識を有しながら、右対策を講じなかった原告の責任が厳しく追及されており、ことに、厚生省のトップである大臣自らが、郡司氏を含む厚生省全体の責任を肯定している本件にあっては、原告が、薬害エイズ発症に責任があり、患者に謝罪すべきであると信じることには相当な理由があったというべきである」として、郡司氏の薬害エイズ責任を糾弾した立て看板については、名誉毀損ではないとしている。
非加熱製剤によるエイズ感染の危険性を認識しながら対策を講じなかった郡司氏に薬害エイズ責任があると考えるのは当然だというわけだ。
「非加熱の使用継続は不適切と言い切れない」
「殺人政策は名誉棄損」
ところが地裁判決は、郡司生物製剤課長の当時、「日本におけるエイズ患者の認定がされなかったこと、血友病の専門家の間では非加熱製剤の使用継続を求める意見が多数を占めていたこと、原告(郡司氏)自身、非加熱製剤やクリオの使用経験がなく、血友病の専門家ではなかったことから、原告も右専門家から非加熱製剤の使用継続を教授されて同様の認識を持ったこと、右各事情から、非加熱製剤の輸入を継続する中で加熱製剤の治験を進める方法を採ったこと」を理由に、「非加熱製剤の使用中止の施策を採らなかったことをもって、右施策が不適切な施策であったとまではいうことができ」ないとしている。
地裁判決はさらに「血友病患者がエイズに感染する危険性があるにもかかわらず、それもやむを得ないとして、これを放置したとまでの事実があったと認めるに足りる証拠はな」いとして、「殺人政策」の表現を名誉毀損と断定している。
難波裁判長らは、一体何を言っているのか!
1982年末にはすでに、非加熱製剤によるエイズ感染が明らかになり、「国が安全だとして許可している」非加熱製剤の安全性を保証できない状態だった。認定されたエイズ患者がいようがいまいが、当然、使用を中止すべきものだった。
薬害防止の責任を負っているのは厚生省であり、専門医ではない。郡司氏、厚生省は、血液製剤メーカーと癒着した血友病専門医が何と言おうと、非加熱製剤の使用を中止する責任を負っていたのだ。郡司氏は、その責任を承知しながら、いかにも専門医の意見に従って、患者のために選択したかのように装いつつ、危険な非加熱を継続する道をあえて選択したのだ。これを「殺人政策」と言わずして何と言うのか!
地裁判決は郡司氏の責任逃れを認めた、まったくいい加減な不当判決である。
職連主張を無視した「ワイロ」名誉毀損判決
東大職連は郡司氏がユナム社から受け取った「倫理綱領」違反のカネを「ワイロ」と表現した。「ワイロ」が名誉毀損に当たるかどうかは、「倫理綱領」違反か否かで判断すべきである。
ところが地裁判決は、ワイロが名誉毀損に当たるかどうかは、「一般人が受ける印象」を元に判断するとしている。
実際に立て看板を見る人の大部分は学内の職員、学生であり、学外の人はごく少数である。にもかかわらず、地裁判決は何の根拠も示さずに「一般人が受ける印象」を元に判断するとして「倫理綱領」違反の問題を切り捨ててしまった。
「一般人が受ける印象」を元に判断するとしても、わいろという言葉は通常、刑法上の収賄罪に該当するカネというほど限定して使われてはいない。ところが地裁判決は、「一般人が受ける印象」を刑法上の賄賂、それも職務権限に絡む賄賂に限定している。 郡司氏がユナム社への「講義」など、自らの職務に密接に関連した行為に関して違法なカネを受け取っていることはユナム社の回答から明らかであるにもかかわらず、地裁判決はワイロではないと一方的に断定しているのだ。
控訴審で「名誉毀損」判決をはね返そう!
不当きわまりない地裁判決に対し、東大職連N氏は弁護団と共にさる11月21日、控訴した。
控訴審では、これまでの主張に加えて、郡司氏の言い逃れを許さず、「血友病患者がエイズに感染しても構わない」とあえて非加熱製剤の使用を継続した「殺人政策」の全貌を徹底的に明らかにするとともに、ユナム社ワイロが刑法上の賄賂にも当たることを明らかにし、地裁判決をはね返していく決意です。
皆さんのご支援を呼びかけます。
カンパ振込先:郵便振替 00180−1−361997 東大職連(裁判カンパと明記)