国家公務員削減 看板倒れ
見込みの半分程度に
総務庁「減員」ご都合解釈
1999年12月26日 朝日新聞 朝刊
政府が行政改革の柱の一つとして、来年夏までに決める国家公務員の削減計画の内容が大幅に後退したものになりそうだ。今年4月の閣議決定に基づき、来年末から10年間で10%以上削減するのが目標だったはずなのに、総務庁は「削減は、減員分から増員分を引いた純減ではなく、減員分だけのカウント」と解釈し、削減幅を圧縮する方針。これまで削減は10年間で5−6万人と見られていたが、実際にはその半分ほどにとどまり、「看板倒れ」のリストラになりそうだ。
来年末時点の国家公務員の定員は約84万人。2001年以降、一部の公務員は新しくできる郵政公社と独立行政法人に段階的に移る。その数は50万人近くになる見込み。「10%削減計画」は、毎年、移行した職員を除いた一般職員の1%ずつを減らそうというもの。
問題となるのが、「削減」の中身。閣議決定のもととなった中央省庁等改革基本法は「10年間で少なくとも10分の1の削減を行う計画を策定する」としているが、「削減」の解釈の根拠となる法令はなく、国会でも減員分だけか純減か十分確認されなかった。
国家公務員の削減をめぐっては、自民、自由両党が1月の連立政権協議で「10年間で25%削減」で合意。これを受けて政府は郵政公社への移行数を除いた約54万人のうち約14万人を「純減」させるという目標を決めた。その後、独立行政法人に約20万人が移る方向となり、形の上では目標を達成できる。
一方、省庁に残っている職員だけを対象とする「10%削減」には、各省庁の抵抗が強い。総務庁はあつれきを避けるために「25%削減」とは解釈を使い分けたものとみられる。