蓮實総長、「年内にも

独立行政法人化の結論」表明

 

国立大法人化 年内にも結論 東大学長が表明

1999年8月12日 東京新聞 朝刊より

 国立大学の独立行政法人化問題で、蓮實重彦東京大学長が11日、東京・文京区の学士会館分館で記者会見し「懇談会の報告は10月ごろ出るが、全学的に考える時間が必要だ。今年の暮れまでには方針が出る」と話し、年内には独立行政法人化の是非を含めて、結論を出すことを明らかにした。

 蓮實学長は、現在の通則法の下での法人化については「大学が自由を獲得するかと思われていたが、文部大臣が大きな力を持つなど、不自由になることが予想される」として、問題が多いとの立場をあらためて強調した。しかし「議論されている時に、東大が何もしないことはあり得ない」として、すでに設置されている全学的な「経営に関する懇談会」のほかに、二つのワーキンググループからなる学長直轄の検討会を7月からスタートさせたことを公式に認めた。

 

独立行政法人化「ビートたけしのギャグみたい」

東大学長が批判

1999年8月12日 朝日新聞 朝刊より

「(国立大学が)みんなで独立行政法人化すれば怖くない、なんていう考えは、ビートたけしのギャグのようだ」。行政改革の一環として国立大の設置形態の見直しが本格化していることについて、東京大学の蓮實総長が11日、記者会見で痛烈に批判した。

 蓮見学長は政府の動きの「おろかさ」に言及。「大学改革が成し得るなどという考え方は、私は気に入らない」と切り捨てた。

 会見は、この問題をめぐる東大の検討状況や立場を説明するために急きょ開かれた。東大は学内で独自に対応を検討中だが、蓮實学長は「大戦で日本が負けたのは敵の構造をよく分析しなかったから。そういう意味での『検討』だ」とし、大学の事情に配慮しない法人化には反対であることを改めて表明した。

 蓮實学長は、「科学技術庁を合体して巨大化する文部省の利害と、東大の利害は明らかに違う」「(現状のまま法人化すれば)主務官庁の文部省が大きな力を持つ。今よりはるかに不自由になる」と批判した。

 さらに学長は、「この10年来、日本の大学は改革を重ねてきた。勝っているチームになぜ手をつけなければならないのか、という徒労感がある。教職員のモラール(士気)は必ず低下するだろう」と述べた。

 

国立大の独立行政法人化「反対態度、変わらず」 

東大学長

1999年8月12日 日経新聞 朝刊より

 東大の蓮実重彦学長は11日、記者会見し、国立大学の独立行政法人化問題について、「学内でも検討しているが、反対する態度は本質的に変わっていない」と述べた。

 法人化問題が政治日程に上り、文部省も検討を急ぐ中、「行政改革は官僚の一人勝ちの方向で進んでいる。ある時期、かなり深刻な対立があるだろう」とも語り、同省の動きをけん制した。

 蓮實学長は先月、「東大の設置形態に関する検討会」を設け、学内で独立行政法人化の是非の協議を始めたことを明らかにするとともに、あらゆる可能性を探りながら近く結論を取りまとめる考えを示したが、「法人化を前提とするものでない」ことを強調した。

 法人化について反対の理由として「多くの自由を獲得するものと思われていたが、主務大臣の評価のほか、今までなかった総務省の審査も受けて現在よりはるかに不自由になる」と指摘した。

 

独立行政法人化反対改めて強調−東大・蓮實総長

1999年8月12日 読売新聞 朝刊より

 東大の蓮実重彦学長は11日、国立大学の独立行政法人化問題について同大内で記者会見し、『独立行政法人は、大学の経営、教育、研究にふさわしくない」と述べ、従来の反対姿勢を改めて強調した。

 蓮実学長はその理由について、「法人化されると、いろいろな行政の審査を受けることになり、現在より(経営が)不自由になる。(学生の)モラルも低下する」と述べた。


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