国立大法人化 東大、条件付き容認も

内部チーム中間報告『検討に値する』

1999年8月6日 東京新聞 朝刊より

  国立大学の独立行政法人化をめぐり、東京大(蓮実重彦学長)の検討チームが「組織体制の一つのあり方としては検討に値する」と条件付きで受け入れる可能性を示唆した中間報告をまとめていたことが5日、明らかになった。蓮実学長が会長を務める国立大学協会は1997(平成9)年10月に「多様な教育・研究を行っている大学に全く相応しない」として反対を決議していたが、同協会が極秘に大学独自の独立行政法人化を検討していることが表面化している。東大の検討も同じ流れにあるとみられ、他の国立大にも波紋が広がりそうだ。

別の検討会でも論議

  中間報告をまとめたのは「東京大学の経営に関する懇談会」(座長・青山善充副学長)。

  中間報告では、まず「定員削減、予算の頭打ち」など、大学の置かれた状況の厳しさに言及。大学経営や組織体制についての大胆な改革の必要性を強調した。

  そのうえで、独立行政法人について、通則法のままでは@中期自標の主務大臣による設定A中期計画期間後の成果評価−などが大学になじまないなどと、問題点を指摘した。

  一方で、人事、財務管理の弾力化などについては「自律的な経営の余地を拡大する方向での制度改革の必要性は異論のないところ」と評価。「独立行政法人制度も、新たな組織体制を考える上で多くの示唆を与えてくれる。(中略)大学の組織体制にふさわしくない点を改めうるとの前提のもとで(中略)検討に値する」と、条件付きながら前向きに検討していく方針を明らかにしている。

  懇談会では10月にも最終報告をまとめる予定で、独立行政法人化についての基本方針が盛り込まれるとみられる。東大では懇談会のほかにも、7月から「設置形態に関する検討会」をスタートさせており、ここでも独立行政法人化についての論議を深める。

 懇談会の中間報告について、蓮実学長と青山副学長は取材に応じなかった。


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