大学発ベンチャー、アイデア公募
文科省、研究助成、最大5000万円
文部科学省は大学の研究成果を核に経済活性化を目指す「産学官連携システム改革プラン」を打ち出す。企業などから事業に結びつけたい研究テーマを同省が公募し、大学との共同研究に対して研究資金を助成するほか、大学の研究成果をもとに創業するベンチャー企業に資金を支援する。政府が目標に掲げる3年間で大学発ベンチャー1000社を実現するための包括的な計画として推進、大学発の新産業づくりを目指す。
成果活用、起業も支援
同プランの柱となる研究公募制度は、企業や投資家などから新製品の開発やバイオ技術を使った医薬品開発、環境技術といったアイデアを募集。発案者と大学の研究者が大学の施設などを使って共同で研究開発を進める。研究資金として1件あたり最大5000万円を助成する。
大学の研究成果をもとに立ち上げたベンチャー企業には創業後2―3年の間、5000万円を上限に研究資金を支援する。企業が大学の研究施設を利用したり教官と密接に連絡を取り合えるようにするため、国立大学でもキャンパス内に本社を置くことができるよう制度を改正。経営指導や知的所有権管理の専門家を雇うための人件費も補助する。
また、既存の企業が大学と共同研究をする際には、産学の双方に研究資金を援助するマッチングファンドを準備するなどして、産学連携を後押しする。
助成の対象は全国の国公私立大で、文科省は改革プランの実現のため2002年度予算で構造改革特別要求枠に384億円を概算要求している。
政府の産業構造改革・雇用対策本部(本部長・小泉純一郎首相)は大学発ベンチャーを3年間で1000社、1年間の新規開業件数を今後5年間で2倍の36万社に増やす目標を掲げている。
| 大学名 | 取 り 組 み |
| 北海道大学 | 地元経済団体などの資金で学内にベンチャー育成施設建設 |
| 東北大学 | 企業から一定以上の研究資金を得ている教官は定年後も客員で雇用 |
| 東京大学 | 教官有志が産学連携のための株式会社を設立 学内に企業が入居できるインキュベーションセンターを建設する計画 |
| 信州大学 | 地元自治体の資金で学内に産学連携施設を建設 |
| 京都大学 | ロームやシャープと複数の研究室が集まって共同研究 |
| 高知工科大学 | 社会人向けの大学院起業家コースを開設 |
| 熊本大学 | 構内に「サテライト・ベンチャービジネス・ラボラトリー」を設置 |