「国公私大トップ30」に422億円

文科省が来年度計画

“優れた研究”競争促す

2001年8月24日 読売新聞 朝刊


 優れた研究が見込める大学に国公私問わず資金を重点投入し、世界最高水準に育てようという文部科学省の「国公私トップ30」の基本計画が23日、明らかになった。既存の科学研究費補助金などとは全く別に事業予算を確保。約10の研究分野別に、大学院の専攻課程レベルに直接資金を配分する。初年度となる来年度は概算要求段階で422億円を見込む。

 選ばれた大学は、国立学校特別会計や私学助成などでも優遇措置を受ける一方、配分先は毎年見直すため“敗者復活”も可能。選定されるか否かは大学評価に直接影響するため、私大は無論、独立行政法人化を控えた国立大も巻き込んだ競争が加速されそうだ。

 配分の対象は、基本的には大学院の専攻課程を持つ大学とするが、研究所などにも応募の道を開く。

 10分野はまだ確定していないが、3分の2程度は理学、工学、医歯薬学などの理系に、残りが人文科学系などになる可能性が高い。実際には「生命科学」や「システム情報学」といった、大学院の専攻クラスを分野分けの単位とし、「コンペ形式」で獲得競争をさせることになる。

 遅くとも来春には申請法などを大学側に通知。希望する研究分野の実績や研究データのほか、施設や人材などのどこに資金投入し、いつまでに成果をあげるかという将来戦略を求める。選考過程は公開される。



大学の競争、予算で促す

「上位」30大に上乗せで助成

文科省方針

2001年8月25日 朝日新聞 朝刊

 文部科学省は24日、研究や人材育成に実績をあげている国公私立大学に、来年度から予算を重点配分する方針を決めた。研究・教育分野ごとに30大学を選び、従来の大学予算とは別に、1億〜5億円程度を上乗せ助成したい考えだ。大学間競争を意識させ、国際競争力を育てるのが狙い。初年度の2002年度は5分野を予定し、約420億円を概算要求に盛り込む。2年目から10分野に拡大する方針だ。

 対象は大学院をもつ大学。大学の申請に基づき、第三者である専門家の委員会が評価。各分野ごとに最先端の研究や優れた教育活動について、大学院の専攻単位で「トップ30」を選ぶ。

 予算の使途は限定せず、各大学の判断に任せる予定。交付先は毎年度見直し、競争を促す。

 10分野の構成は今後、専門家を交えて決めるが、文科省は理工系などに限らず、人文、社会科学系なども対象にする考えだ。のべ約300大学に平均約2億8000万円ずつ配分することを想定している。

 私立大も含めた評価機関がないため、国立大が対象の大学評価・学位授与機構の手法を参考に、文科省に専門家委員会を新設する。来年度の早い時期に申請や評価の方法を決め、来夏をめどに交付を始めたい考えだ。


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