大学・国立研保有の特許

売り込みを強化

文科省、データベース共有化


2001年8月14日 日本経済新聞 夕刊


 文部科学省は大学や国立研究機関が持つ特許の利用拡大を目指し、産業界への売り込み体制を強化する。全国に20カ所ある大学の技術移転機関(TLO)や同省傘下の科学技術振興事業団を通じて実施している技術移転事業を相互に協力させ、特許のデータベースも共有化して企業が容易に利用できるようにする。米国の1%水準とされる大学や政府機関からの技術移転件数を大幅に増やす。

 見直しの柱として打ち出すのは、大学TLO同士や、TLOと同事業団の技術移転事業の一体的な運用。同事業団が保有する特許をTLOを通じ企業への紹介・技術移転に結びつける。またTLO同士が企業をお互いにあっせんしたり情報交換したりする体制づくりを支援する。

 各TLOや事業団が持つ特許に関するデータベースは情報を共有してインターネットで運用、企業側が導入したい技術を探す際は一つのホームページを閲覧すれば済むようにする。一連の見直し内容を2002年度の概算要求に盛り込む。

 1998年8月の大学等技術移転促進法施行を契機に主要大学でTLOが発足し、2000年度末までに特許出願数は累計で700件を超えた。同事業団は大学教官や国立研究所研究員の研究成果を特許化する窓口となっており年間500件出願している。

 ただ、特許が実際に利用された件数はTLOの場合1割弱にとどまる。同事業団は事業見直しの柱として研究成果の社会還元の強化を求められている。


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