郵政職員2万人超削減
総務省、5年内
2001年7月4日 日本経済新聞 朝刊
総務省・郵政事業庁は現在約30万人いる郵政3事業の職員を、今後5年以内に2万人以上削減する方向で労働組合との調整に入った。早期退職制度の活用や新規採用の大幅縮小などで、郵便、郵便貯金、簡易保険のすべての事業で職員を減らす方向だ。事業の運営が2003年に設立される独立採算の郵政公社に移行されることをにらみ、経営合理化を進める。
郵政3事業のなかでも、郵便事業が宅配便会社などとの競合激化で赤字となっている。このため郵便事業を中心に17年ぶりに本格的な合理化に踏み切る。
能力給を導入するなど賃金体系を抜本的に見直すことも検討する。これにより郵便事業を2002年度に5期ぶり黒字転換することを目指すほか、郵貯・簡保事業の経営体力の強化につなげる。事業内容の情報開示も拡大する。地方別の郵政事業の収支のほか、郵便貯金の利用客が残高別にどう分布しているか、簡易保険の運用利回りが資産全体の予定利率を下回る「逆ざや」が過去5年間にわたってどう推移してきたかなどの経営指標を公表する。
郵政事業の将来の経営形態を議論する小泉純一郎首相の私的懇談会は総務省に対し、公社設立に向けた検討状況や詳細な経営指標を明らかにするように求めていた。これを受け、9日に開催される懇談会の席上で片山虎之助総務省がこうした郵政事業の改革案を説明する。ただ、特定郵便局の大幅な合理化には当面着手しない方針。
「郵便事業を今年度黒字に」総務相
2001年7月6日 日本経済新聞 夕刊
片山虎之助総務相は6日の閣議後の記者会見で郵便事業の業績見通しについて「2001年度は黒字にするように努力する」と語り、4期ぶりに赤字からの脱皮を目指すことを表明した。「人員削減や機械化を進める」と述べ、郵政職員を5年間で2万人以上削減するなどして業績の改善を図る考えだ。
郵便事業は宅配便会社などとの競合で業績が悪化。2000年度は100億円前後の赤字となっている。片山総務相は「赤字は縮小傾向にある」とし、2003年の郵政公社設立までの黒字転換に自信を見せた。
郵政事業の将来の経営形態を議論する首相の私的懇談会が9日に開催される。片山総務相はこの懇談会の席上でこうした郵政事業の現状と改革案を説明する。