構造改革は3年程度で

 財政諮問会議
 「躍動の10年」を設定
 


2001年6月9日 朝日新聞 朝刊

 政府の経済財政諮問会議(議長・小泉純一郎首相)が今月下旬にまとめる経済・財政運営の基本方針最終案の骨格が8日、明らかになった。今後3年程度を不良債権処理や構造改革に積極的に取り組む期間としたうえ、その後に「躍動の10年」を実現するという目標を掲げる。また、郵政事業などを対象とする民営化・規制改革をはじめとする7つの改革プログラムを実行することが重要、と強調する。

 「躍動の10年」は、個人が規制や慣行にしばられずに能力を発揮できる社会を実現し、日本の潜在成長率を顕在化させる決意として打ち出す。目先の景気対策を繰り返し、バブル崩壊の後遺症から立ち直れずに財政を悪化させた「失われた10年」となった90年代への反省を踏まえ、小泉首相の持論である「構造改革なくして景気回復なし」を強調する。

 政府が当面の最優先課題と位置づける不良債権の処理では、産業と金融を一体としてとらえた再生策や、新規成長分野を拡大させることが不可欠、と指摘する。証券市場などに対し、金融システムの再生、安定について明確なメッセージを送る。証券税制、租税特別措置の見直しなど、税制改革を通じての経済の活性化策にも力点を置く。

 「民営化・規制改革」プログラムでは、民営化検討の対象分野として特殊法人や郵政事業、国立大学などを列記する方向だ。「人材大国」プログラムには成長分野への転職を促すための再教育や失業者に対する安全網の強化を盛り込む。


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