国家公務員
能力給導入、減給も
新人事制度案
審議官以上に年俸制
2001年5月25日 読売新聞 朝刊
政府が進めている公務員制度改革の柱となる新たな国家公務員の人事・給与制度案が24日、明らかになった。
@ポストに応じた現在の「職務給」を、能力に応じた「能力給」中心の構成に改める
A本省の次官、局長、審議官ら幹部職員全員に年俸制を初めて導入する――など、「信賞必罰」を給与に強く反映させているのが特徴だ。評価次第では減給もあり得ることになる。政府は6月中に、この案を含む公務員制度改革の基本方針を策定し、来年の通常国会への関連法案提出を目指す考えだ。
新人事・給与制度案は、課長などのポストに応じて給与額を決める職務給を改め、能力給、職責給、業績給の3種類に分割する。本省審議官か出先機関長以上の「指定職」は、職責給部分を最も大きくしたうえ、年俸制を導入する。
課長以下は、能力給部分を大きくし、若手ほど能力に応じた昇給を容易にしている。
能力給と業績給は過去1年間程度の能力・業績を評価して決定する。このため、評価によっては給与が下がる可能性もある。
給与の等級も、一般行政職は11から8に簡素化する。現在の等級は、ほぼ年功序列で決まっているが、今後はそれぞれの等級に求められる「職務遂行能力基準」を満たさない場合は降格させるとしている。
人材育成制度については、職務分野に応じて「総合コース」「専門コース」「企画コース」などのコースを設定し、「企画立案と執行の分離を進める」とした「行革大綱」(2000年12月閣議決定)の考え方を具体化させた。
一方、3月の「公務員制度改革の大枠」で「機能を縮小する」と明記していた人事院制度の改革については、公務員への労働基本権付与問題に決着がつかなかったため、先送りされた。
2001年5月26日 朝日新聞 朝刊
公務員制度改革を検討している政府の行政改革推進事務局は25日までに、国家公務員を能力ごとの「能力等級」に分類することを柱とした給与制度の見直し案をまとめた。週明けから、与党や各省庁との本格的な協議に入り、6月に決める「基本設計」に盛り込む。
国家公務員のランクは現在、11級(行政職)の「職務の級」に分かれ、本省課長補佐は7〜8級、室長が9級、課長が10〜11級のようにポストと連動している。これに対し、能力等級は「能力評価制度」によって位置づけられるもので、同じ級に企画官や課長など違うポストの職員が属することもありうるとしている。
能力評価は、業績を対象とした「業績評価」とともに、新たに導入される。評価結果が優れた場合は上の等級に昇格させるが、ランクされた等級の基準を満たしていないと判断された場合は降格させる。